オーダースーツのタイプとそれぞれの価格の目安

高級・価格が高いイメージをもたれやすい「オーダースーツ」ですが、近年では低価格かつ良品質なオーダースーツを扱う専門店も増えてきています。 オーダーにはいくつかの方法があり、既製の型紙の有無、採寸箇所、生地の品質やブランドなど店舗ごとにオーダーにかかる値段は異なります。 ここではオーダースーツの種類と価格の目安、良品質なスーツの見分け方を解説します。

オーダースーツの種類と価格

オーダースーツの価格は数万円～数十万円、なかには100万円以上するものまで幅広くありますが、以下の要素によって値段が決まります。

・ 材料費
・ ブランド
・ オーダータイプ

オーダータイプには3種類あり、それぞれ職人の手が加わる工程が異なります。

「パターンオーダー」は既製の型紙を使って安価かつスピーディに仕上げる方法で、体型補正はできません。 「イージーオーダー」は既製の型紙から体型に合うものを選び、体型補正を加えていきます。 「フルオーダー」は型紙から一人ひとりに合うように起こしていき、制限なく体型補正やクセとりを加える方法です。

パターンオーダー

お手頃な価格帯で仕立てられるので、オーダースーツ初心者の方に向いています。「モデル」と呼ばれる型紙を選んでオーダーできるもっとも手軽な方法になります。 価格の目安は2万円から5万円程度で、フルオーダーが20万円以上かかるのに対し、10分の1ほどの金額でスーツができあがります。モデル・生地・サイズ・股下・ボタンなどの付属品を順番に選んでいくので、手間もかかりません。

イージーオーダー

体へのフィット感を重視する方には、体型補正が可能なイージーオーダーがおすすめ。こちらも既存の型紙を使用しますが、店舗によっては10ヶ所以上の採寸で体型にフィットさせることもできるので、パターンオーダーよりも体型に合うスーツがほしい方に向いています。

フルオーダー

スーツの細部まで細かくデザインしたい場合にはフルオーダーを選択します。専門のテーラーが生地選びから相談にのり、採寸や詳細なデザインのヒアリングを実施。採寸を元に起こした型紙を使って仮縫いをしながら1着を仕上げていき、納品となります。 1着にかかる金額以外にも生地の取り扱いやテーラーの腕が店舗ごとに異なるため、事前に店舗をよく比較し、選ぶことが大切です。

どの種類を選ぶか判断に迷った場合

スーツブランド・販売店ごとに異なりますが、生地の品質を下げたくない場合はフルオーダーではなくイージーオーダー。 サイズだけをオーダーしたい場合はパターンオーダーにするといった選び方もあります。 フルオーダーでも値段を安く抑えているお店も増えているため、細部までこだわりたい場合は予算を先に決めてからフルオーダーを選択していくのもよいでしょう。

高品質のオーダースーツを見分けるポイント

品質の高いオーダースーツ専門店を見分けるには、次のようなポイントを意識しましょう。

スーツ全体の柄合わせができていること

スーツの柄合わせがしっかりと出来ているかを確認しましょう。縫い目が細かく、柄がしっかりと揃っていれば丁寧に作りこまれていると言えるでしょう。

上襟裏側に「ヒゲ」があること

上襟の裏側に「ヒゲ」があるのかを確認しましょう。生地を折り返した縫い付け部分のことを、ヒゲと呼びます。 この折り返しがあることで、上襟のサイズを調整できますが、今はこのひと手間があることが、高級スーツの証になっています。

芯地に毛芯を使用していること

接着芯では無く毛芯が使用されているかを確認しましょう。毛芯はフォルムを立体的にするだけではなく、型崩れを防ぐ効果があるとされています。

生地の種類が豊富であること

生地はオーダースーツにとって重要な部分です。 色・柄・素材など、豊富な生地の種類があることも重視しておきましょう。

サイズお直しの無料期間が設けられていること

スーツのお直しに無料期間が定められているのかについても確認しておきましょう。 このサービスがあるかどうかで、アフターサービスまでしっかりと対応してくれるお店かどうかを見極めましょう。

オーダースーツの品質を落とさない方法

作ったオーダースーツの品質を落とさないためには、次のような方法を実践してください。

実用性・特性を重視して生地を選ぶ

オーダースーツは、見た目だけではなく実用性と特性を重視して選ぶようにしましょう。 品質を落とさず、長く着用するためには、耐久性やストレッチ性などが重要になってくるので、生地の特性を把握した上で、自分にあった実用的な生地を選ぶようにしましょう。

サイズ選びは修正箇所が少ないほうを選ぶ

サイズ選びに迷った際は、修正箇所が少ないものを選ぶようにしましょう。 サイズ早見表に当てはまらない体系の方も多くいるので、修正箇所が少ないほうを選ぶことで、スーツ全体のバランスを保つことができます。

トレンド要素が強すぎないものを選ぶ

トレンド要素の強すぎるものを選んでしまうと、長期で着用することが難しくなります。 トレンドは常に変わり続けるので、常に着用できるデザインを選択するのが良いでしょう。

初心者にお勧めのオーダースーツの種類

オーダースーツにオーダーは三種類あり、「パターンオーダー」「イージーオーダー」「フルオーダー」に分けられます。まずはイージーオーダーかパターンオーダーを選択するのがおすすめです。 機械でデザイン・体型補正を対応してくれるイージーオーダーは、販売店の工夫次第で、比較的低価格で購入することが可能となっています。

オーダータイプから理想のスーツを手に入れる

オーダースーツにはいくつかの選択肢があり、スーツの立体感やフィット感といった細かい部分までこだわることができます。 マシンメイドのスーツは安価に仕立てられますが、デザイン補正や体型補正がきくイージーオーダーにランクを上げるだけでも、体に合った1着ができあがります。 販売店・スーツ専門店ごとのオーダータイプをチェックして、ぜひ納得のいく1着を手に入れてください。