スーツ姿を格好良く見せるには股下の長さが肝

オーダースーツを仕立てたあとに、スーツ姿をなるべく良く見せるには「スラックスの裾の長さ」が重要になってきます。裾が靴に掛かりすぎてたるんでいても、裾が短すぎても見た目の印象は悪くなってしまいます。スラックスの股下をうまく調節し、かっこよくオーダースーツを着こなしましょう。

股下の正確な測定が欠かせないスラックスの裾丈調整

スラックスはビジネスやフォーマルな場面でよく着用されるパンツですが、その見た目には裾丈が大きく影響します。裾丈が長すぎるとだらしなく見えたり、足元にひだができて踏んでしまったりする危険があります。逆に短すぎると足が短く見えたり、靴下が見えてしまったりする恥ずかしいことになりかねません。では、どのようにして自分に合った裾丈を決めるのでしょうか？

スラックスの裾丈の長さ

裾丈の長さには3パターンあります。裾が靴の甲の部分にしっかりと当たっている状態の「ワンクッション」、裾が靴の甲に当たっていない状態の「ノークッション」、裾が靴の甲に微かに当たる状態の「ハーフクッション」です。

ワンクッション

「ワンクッション」とは、スラックスの裾が靴の甲にあたり折り目が一つ出来る長さを指します。この長さは、靴下も見えず、清潔感があります。全体的にゆったりとしたシルエットのパンツや、裾幅が20cm以上のパンツに最適です。ビジネスからフォーマルまで幅広く対応できる長さです。

ワンクッションのメリット

◆  足元に適度なひだができて、自然な落ち感が出ます。

◆  足首や靴下が見えないので、冬場でも暖かく快適です。

◆  ビジネスやフォーマルな場面でも失礼にならない安心感があります。

◆  清潔感があり、歩いていても靴下が見えない長さです。

◆  重厚感やフォーマル感を与えられます。

◆  裾幅が広いスーツに向いており、シルエットが綺麗に見えます。

ワンクッションのデメリット

◆  足元にひだができる分、足が短く見える可能性があります。

◆  裾幅が細いパンツでは、足元に余分な生地がたまってもたついてしまいます。

◆ 裾幅が細いスーツには合わず、もたついてしまうことがあります。

◆ 裾にたるみがあるため、やや古臭い印象になることがあります。

◆ 裾が靴の甲に当たると汚れやすくなります。

◆  カジュアルな印象にはなりにくいです。

ワンクッションにおすすめのパンツ

素材:

高品質のウール、リネン、または綿混紡の素材がおすすめです。これらの素材は通気性があり、快適さを提供します。ウールのスラックスは冷暖房を適切に調整し、季節に合った快適さを提供するのに適しています。

カラー

ワンクッションの椅子に座っている場合、スラックスのカラーは重要です。明るい色や淡い色のスラックスは、暗い椅子に座っているとシワが目立つ可能性があるため、中間色や濃い色がおすすめです。

カット:

ワイドレッグ、テーパード、ストレートレッグなど、自分の体型と好みに合ったカットを選びましょう。ワンクッションでの長時間の着用に適した快適なフィットが大切です。

仕上げ

スラックスパンツは通常プレスされているか、ノンプレス仕上げのものがあります。ノンプレス仕上げのスラックスはシワに強いですが、プレスされたものはフォーマルな外見があります。使用目的に合わせて選びましょう。

◆  全体的にゆったりとしたシルエットのパンツ

◆  裾幅が20cm以上のパンツ

◆  ウールやフランネルなど厚手の素材のパンツ

ワンクッションにおすすめのシーン

◆  ビジネス

◆  フォーマル

◆  セレモニー

◆  冬場

ハーフクッション

「ハーフクッション」とは、裾が靴の先端部分にわずかにあたりたわみが出ない長さを指します。この長さは、スッキリした印象になり、多くの方に好まれています。レギュラーフィットから細身のシルエットのパンツや、裾幅が18～19.5cmのパンツに適しています。ビジネスからフォーマルまで幅広く使える長さです。

ハーフクッションのメリット

◆  足元がすっきりと見えて、脚長効果も期待できます。

◆  裾が靴に引っかかりにくく、歩きやすいです。

◆  ビジネスやフォーマルな場面でも違和感がなく、汎用性が高いです。

◆  裾幅が20ｃｍ以下の細身のスーツに向いており、シルエットが綺麗に見えます。

ハーフクッションのデメリット

◆  足首や靴下が見える可能性があるので、冬場は寒く感じるかもしれません。

◆ 裾幅が20ｃｍ以上の太めのスーツには合わず、裾が降りていかずにもたついてしまうことがあります。

◆ 裾にたるみがないため、ややコーディネートによってはややカジュアルな印象になることがあります。

◆  カジュアルすぎる印象にはなりにくいです。

ハーフクッションにおすすめのパンツ

素材

ハーフクッションの環境では、通気性と快適さが重要です。軽量で通気性のある素材、例えばリネン、コットン、シーツモフ、または麻のスラックスがおすすめです。これらの素材は暖かい季節に快適です。

カラー

ハーフクッションのスラックスパンツは、明るいカラーや柄、または淡い色合いのものが適しています。これはよりカジュアルな雰囲気を醸し出し、適切な季節に合った明るさを提供します。

カット

ゆったりとしたフィット、ストレートレッグ、あるいはテーパードカットが快適さを保証します。ハーフクッションの状況では、堅苦しいフィットよりもリラックス感のあるフィットが好まれることがあります。

プレスの有無

ハーフクッションの状況に合わせて、プレスされたものかノンプレス仕上げのものかを選びましょう。ノンプレス仕上げのスラックスはシワに強いため、アクティブな状況に向いています。

◆  レギュラーフィットから細身のシルエットのパンツ

◆  裾幅が18～19.5cmのパンツ

◆  コットンやポリエステルなど薄手の素材のパンツ

ハーフクッションにおすすめのシーン

◆  ビジネス

◆  フォーマル

◆  カジュアル

◆  春夏秋

ノークッション

「ノークッション」とは、裾が靴の甲に当たらない長さを指します。この長さは、足元がすっきりと見えて、脚長効果も期待できます。細身のシルエットや、裾幅が17～18.5cmのパンツに合います。カジュアルな印象になるので、固めのビジネスシーンやフォーマルにはあまり適していません。

ノークッションのメリット

◆  足元が軽やかに見えて、動きやすいです。

◆  靴下や靴をアクセントにすることができます。

◆  カジュアルな雰囲気を楽しめます。

◆  スタイリッシュで若々しい印象になります。

◆  裾幅が細めの18ｃｍ以下のスーツに合います。

ノークッションのデメリット

◆  足首や靴下が見えるので、冬場は寒く感じるかもしれません。

◆  裾幅が20cm以上のパンツでは、足元が不自然に見えるかもしれません。

◆ 靴下や靴が目立つため、色や柄に注意しなければなりません。

◆ カジュアルな印象になるため、固めのビジネスシーンやフォーマルには向きません。

◆ 座ったり歩いたりすると裾が上がってしまうことがあります。

ノークッションにおすすめのパンツ

素材

ノークッションの環境では、快適さと耐久性が重要です。ウールやウール混紡のスラックスは一般的に耐久性があり、快適な選択肢です。ウールは季節に応じて調節できる素材でもあります。

カラー

ノークッションのスラックスパンツは、一般的にフォーマルな場面よりもカジュアルな場面に適しています。中間色や濃い色のスラックスがおすすめで、汚れが目立ちにくいカラーを選びましょう。

カット

スラックスのカットは、自分の体型や好みに合わせて選ぶことが大切です。一般的に、ストレートレッグ、テーパードカット、あるいはセミルーズフィットなどが快適でカジュアルな雰囲気を醸し出す選択肢です。

プレスの有無

ノークッションの環境では、シワが目立つことがあるため、ノンプレス仕上げのスラックスが便利です。ノンプレス仕上げのスラックスはシワに強いため、長時間の着用でもフォームを保つことができます。

◆  細身のシルエットのパンツ

◆  裾幅が17～18.5cmのパンツ

◆  デニムやチノなどカジュアルな素材のパンツ

ノークッションにおすすめのシーン

◆  カジュアル

◆  休日

◆  春夏秋

こちらの動画ではさらに詳細な例を紹介していますのでご参考にしてみてください。

【超保存版】スラックスのベストな丈！もう迷わない！#shorts

裾の長さの目安

スーツはサイズ感が命です。よってスラックスの裾の長さも着るスーツに適したものにしなくてはなりません。基本的には裾幅の太さによって選びます。

細身の場合

細身のスラックスは、すっきりとした印象を与えるために、裾丈は短めに設定するのがおすすめです。ノークッションかハーフクッションが理想的で、靴下が少し見えるくらいが今風です。裾幅は17～18.5cmが適しています。シ細身のスラックスは、ビジネスシーンだけでなく、オフタイムにも活用できる万能アイテムです。カラーや素材によっても印象が変わりますが、基本的にはネイビーやグレーなどの定番色が使いやすく、ウールやコットンなどのナチュラルな素材が肌触りも良くおすすめです。細身のスラックスを穿くときは、トップスもタイトめにするとバランスが取れます。ジャケットやニットなどを合わせても良いですが、あまり厚手のものは避けましょう。アウターはロングコートやダウンジャケットなどでカジュアルダウンすると、トレンド感が出ます。
ノークッションの場合、フォーマルな場所ではカジュアルすぎた印象が出ないように注意しましょう。

太めの場合

太めのスラックスは、ゆったりとした印象を与えるために、裾丈は長めに設定するのがおすすめです。ワンクッションかハーフクッションが理想的で、靴下が見えないくらいが上品です。裾幅は20cm以上が適しています。太めのスラックスは、トラッドやカントリーなどのクラシックな雰囲気を演出できるアイテムです。カラーや素材によっても印象が変わりますが、基本的にはブラウンやグリーンなどの暖色系が落ち着いた雰囲気を出しやすく、コーデュロイやツイードなどの起毛感のある素材が温かみを感じさせます。太めのスラックスを穿くときは、トップスもゆったりとしたものを選ぶとバランスが取れます。チェックシャツやニットベストなどを合わせても良いですが、あまり派手な柄や色は避けましょう。アウターはチェスターコートやノーカラーコートなどでシンプルにまとめると、上品な着こなしになります。

股下の長さはどこからどこまで？

皆さんは、自分の股下の長さをご存じですか？

自分の身体のサイズを測る機会は多くはないと思いますが、かっこよくスラックスを履きこなすためには、まず自分の股下の長さを正しく知ることが大切です。

ここから、股下とはどこからどこまでの長さを指すのか解説していきます。

ひとことで股下といっても、「人体の股下」と「スラックス（パンツ）の股下」は人体と必ずしも同じとは限らないため、注意が必要です。

【人体の股下】

人体の股下は、床に立った状態で「股の足の付け根から床までの距離」のことです。

おおよそ「身長×0.45」が人体の股下の長さとされています。

【スラックスの股下】

スラックスの股下は「股の縫い目（ステッチがクロスしている部分）から裾までの距離」を指します。

ここでのポイントは、直線距離ではなく縫い目に沿わせて測ることです。

パンツは股から裾に向かって曲線を描いているため、直線距離を測ってしまうと実際のスラックスの股下より短い値となるので注意しましょう。

スラックスの股下の測り方

スラックスを履いたまま図る場合は、またに板などを挟み、床から板の上辺までを測ります。
ただ、スラックスを履いたまま股下の計測を行うと数値がずれてしまう可能性があるので、脱いで平置きの状態で測る方がおすすめです。 股の中央部分に十字になっている縫い目があり、そこから裾までの長さを測ります。 十字から裾まで縫い目が伸びていますので、それに沿って測ると股下の長さが簡単かつ正確に分かるのでおススメです。

こちらの動画が参考になると思います。

股下の測り方

自分で測るよりスーツのプロに任せると安心

かっこいいスラックスを選ぶためには、股下の長さを正確に測る必要があります。

しかし、自分で測ると正確な数値が出せない可能性が高いです。

慣れない計測作業に加えて、自分自身の身体を測るという難しさもあり、どうしてもズレが発生してしまいます。

測定結果にズレがあると、自分に合ったスラックスを選びにくくなります。

より正確に測りたいのであれば、スーツのプロに任せることがおすすめです。

特に、オーダースーツ店に行けば経験豊富なスタッフが測ってくれるため、正確な数値が分

スーツの上下丈や股下の標準サイズ

オーダースーツを注文するときの参考に、身長ごとの上着丈と股下の標準サイズ(㎝)を示しておきます。

具体的目安としては

この標準サイズを目安に、ご自身の体格に合わせた補正を行ってください。

股下を長く見せるコツ

当然のことながら、股下が長い方がスタイリッシュでかっこよく見えます。

ただ、「そもそも股下が短い場合はどうしたら良い？」「成人してから股下を伸ばす方法はあるの？」とお悩みの方も多いはずです。

残念ながら、急激に股下を伸ばす方法はありません。

しかし、見せ方によっては股下をより長く見せることは可能です。

ここから、股下を長く見せるコツをご紹介するので、気になる方は是非チェックしてみてください。

【股下を長く見せるコツ①】パンツの股上を深めにする

股下を長く見せるコツの1つ目が「パンツの股上を深めにする」ことです。

基本的に、日本人は欧米人と比較して頭が大きく腰の位置が低いので、胴長や短足に見えやすいです。

パンツの股上を深くすれば、視覚的に足の長さがウエスト位置まであるように見えます。そのため、足を長く見せる効果が期待できるでしょう。

また、股上が深いと、股部分とスラックスに隙間ができるので、履いていて楽なのもメリットです。窮屈なスラックスが苦手な方は、股上が深いスラックスを選んでみましょう。

【股下を長く見せるコツ②】パンツの形状を細めにする

股下を長く見せるコツの2つ目が「パンツの形状を細めにする」ことです。

ワイドシルエットのパンツはトレンド感のある着こなしに仕上がりますが、股下を長く見せたい場合には向いていません。

まったく同じ長さでも、幅が広い方が狭い方に比べて短く見えてしまうからです。

なお、細めといってもスキニージーンズのように上から下までタイトにする必要はありません。

ぴったり脚にフィットするパンツが苦手な方は、太もも部分にゆとりのあるテーパードシルエットがおすすめです。テーパードパンツは裾にかけて絞られるので、脚をスッキリ長く見せることができます。

スキニーと違って、テーパードの場合は腰から太ももまではゆとりがあるため、履きにくかったり動きにくかったりする心配はいりません。

【股下を長く見せるコツ③】姿勢を正す

股下を長く見せるには、立つ姿勢や歩く姿勢を意識するだけでも効果があります。

立つ姿勢では、背筋を伸ばしガニ股を改善するように意識すると、伸びやかな股下に見せることが可能です。

歩く際には、かかとで着地して足裏からつま先へ体重を移動し、つま先で蹴るように歩くように意識しましょう。着地の際に、膝を伸ばすことも大切なポイントです。

理想的な姿勢を続けるうちに身体の使い方も整って、さらに足を長く見せられるでしょう。

スーツの種類を着る場面で選ぶ

今ではビジネスシーンのドレスコード多様化により、オフィスカジュアルはじめさまざまな流行があります。それに伴い、フォーマルな場面なのにカジュアルなスーツを選んでしまうというミスをしてしまう可能性も高まってきました。 そこで、ビジネススーツの種類・色・柄ごとの最適なビジネスシーンをご紹介します。

種類

① ベーシック

Basic（基本）という名の通り、年齢や着用場面を気にせず、どんなシーンにも着ていけるスーツです。

ベーシックなパンツは、ビジネスシーンで最も多く着用されるタイプです。シルエットはテーパード型で、裾幅は18〜20cm程度が一般的です。生地はウールやポリエステルが主流で、色はネイビーやブラックが定番です。

② ディグニティ

Dignity（威厳、厳しい）という名の通り、大事な商談やプレゼン等、目上の方などと接する機会が多い場面に着ていくものです。

ディグニティなパンツは、フォーマルなシーンに適したタイプです。シルエットはテーパード型で、裾幅は16〜18cm程度が一般的です。生地はウールやモヘアが主流で、色はダークグレーやチャコールグレーが定番です。

③ ヘリテージ

ヘリテージとは、歴史や伝統を感じさせるようなスーツのことです。クラシックで渋い印象があり、おしゃれ上級者向けのスタイルです。Heritageは遺産・継承という意味で、「スーツの形や雰囲気を残して」という意味があります。

ヘリテージなパンツは、クラシックなスタイルを好む方におすすめのタイプです。シルエットはストレート型で、裾幅は20〜22cm程度が一般的です。生地はウールやリネンが主流で、色はベージュやキャメルが定番です。

スーツの色・柄の選び方・コーディネートやポイントとは

スーツはビジネスマンの必須アイテムですが、色や柄によっても印象が大きく変わります。スーツの色はどう選ぶのが正解なのでしょうか？ 今回は、スーツの色や柄の種類や特徴、シーン別のおすすめコーディネートやポイントを紹介します。

スーツの色の種類と特徴

スーツの色は大きく分けて4つに分類できます。それぞれに与える印象や着こなし方に違いがありますので、以下で詳しく見ていきましょう。

ネイビー

ネイビーは紺色のことで、ビジネスシーンで最も人気のあるスーツの色です。ネイビーは真面目で堅実なイメージがあり、信頼感や誠実さをアピールできます。また、どんな色とも相性が良いので、コーディネートしやすいというメリットもあります。

ネイビーには濃淡があり、暗めのダークネイビーや明るめのライトネイビーなどがあります。ダークネイビーはフォーマルな場面にも対応できる落ち着いた雰囲気ですが、暗くなりすぎないように差し色を取り入れると良いでしょう。ライトネイビーは若々しく華やかな印象になりますが、カジュアルになりすぎないように注意しましょう。

グレー

グレーは灰色のことで、ネイビーと並んでビジネススーツの定番色です。グレーはやわらかく落ち着いた印象で、知的さや品格を表現できます。また、グレーは中性的な色なので、相手に押し付けがましくならず、柔軟さや協調性を示せます。

グレーにも濃淡があり、暗めのチャコールグレーや明るめのライトグレーなどがあります。チャコールグレーは上品で洗練された雰囲気で、フォーマルな場面にも対応できます。ライトグレーは明るく華やかな印象で、カジュアルな場面にも対応できます。

ブラック

ブラックは黒色のことで、就活や成人式など幅広いシーンで着用されるスーツの色です。ブラックはクールで都会的な印象で、強さや決断力を表現できます。また、ブラックはどんな色とも合わせやすいので、コーディネートしやすいというメリットもあります。

ブラックにはビジネス用と冠婚葬祭用という2種類があります。ビジネス用のブラックは色が薄く、冠婚葬祭用のブラックは色が濃いです。冠婚葬祭用のブラックはドレスコードがインフォーマル（略礼装）と指定されている場面で着用します。ビジネス用のブラックはカジュアルな場面で着用します。

ブラウン

ブラウンは茶色のことで、秋冬に人気のあるスーツの色です。ブラウンは暖かみや温もりが感じられる色で、親しみやすさや安心感を表現できます。また、ブラウンは個性的でおしゃれな印象になりますが、ビジネスシーンではあまり一般的ではないので注意しましょう。

ブラウンにも濃淡があり、暗めのダークブラウンや明るめのライトブラウンなどがあります。ダークブラウンは落ち着いた雰囲気で、カジュアルな場面にも対応できます。ライトブラウンは明るく華やかな印象で、パーティーなどの場面にも対応できます。

シーン別のおすすめスーツの色とコーディネート

スーツの色は着用するシーンによっても選ぶべきものが変わります。就活や面接、結婚式、二次会などではどんな色のスーツが適しているのでしょうか？ 以下でシーン別におすすめのスーツの色とコーディネートを紹介します。

就活や面接

就活や面接では、誠実さや信頼感をアピールすることが大切です。そのため、ネイビーやグレーなどの落ち着いた色のスーツがおすすめです。特にネイビーは就活生に人気のある色で、相手に好印象を与えやすいです。

コーディネートはシンプルにまとめることがポイントです。シャツは白や淡い青などの清潔感のある色を選びましょう。ネクタイは赤や青などの差し色を取り入れると良いでしょう。靴は黒や茶色などの無難な色を選びましょう。

結婚式

結婚式では、華やかさや上品さをアピールすることが大切です。そのため、グレーやブラックなどのフォーマルな色のスーツがおすすめです。特にグレーは結婚式に最適な色と言われており、相手に失礼にならないです。

コーディネートは明るく華やかにまとめることがポイントです。シャツは白やピンクなどの華やかな色を選びましょう。ネクタイはシルバーやパープルなどの上品な色を選びましょう。靴は黒や茶色などのフォーマルな色を選びましょう。

二次会

二次会では、おしゃれさや個性さをアピールすることが大切です。そのため、ネイビーやブラウンなどのカジュアルな色のスーツがおすすめです。特にブラウンは個性的でおしゃれな印象になりますが、ビジネスシーンではあまり一般的ではないので注意しましょう。

コーディネートは個性的にまとめることがポイントです。シャツはチェックやドットなどの柄物を選びましょう。ネクタイはオレンジやグリーンなどのポップな色を選びましょう。靴はスニーカーやブーツなどのカジュアルなものを選びましょう。

スーツスラックスの柄で印象が変わる！柄の選び方と着こなし方

スーツスラックスは、ジャケットと合わせてビジネスシーンで活躍するアイテムですが、柄によっても印象や着こなし方が変わります。柄は大きく分けると無地、ストライプ、チェック、そして織り柄¹に分類できますが、それぞれにどんな特徴やメリットがあるのでしょうか。今回は、スーツスラックスの柄の種類と選び方、着こなし方について解説します。

無地

無地は、柄が一切ないシンプルなスラックスです。どんなジャケットやシャツとも合わせやすく、オーソドックスで万能なタイプです。無地の中でも色や素材によって印象が変わりますが、基本的にはフォーマル感が高く、ビジネスシーンではグレー系やネイビー系が定番です。無地のメリットは、柄に縛られずに自由にコーディネートできることですが、デメリットは単調に見えやすいことです。そのため、無地のスラックスを着るときは、ジャケットやシャツの色や柄を工夫したり、小物や靴でアクセントをつけたりすると良いでしょう。

ストライプ

ストライプは、縦に細い線が入った柄のスラックスです。縦長効果で脚長に見えるメリットがありますが、デメリットはカジュアル感が強くなることです。ストライプの中でも細さや間隔によって印象が変わりますが、基本的には細くて密なストライプほどフォーマル感が高くなります。ストライプのスラックスを着るときは、ジャケットやシャツは無地か同じストライプ柄を選ぶとまとまりやすいでしょう。また、小物や靴はシンプルなものを合わせるとバランスが取れます。

チェック

チェックは、縦横に交差する線が入った柄のスラックスです。チェックにはさまざまな種類がありますが、代表的なものはグレンチェックやウィンドウペンです。チェックのメリットは、個性的でおしゃれに見えることですが、デメリットは柄が目立ちすぎてコーディネートが難しいことです。チェックのスラックスを着るときは、ジャケットやシャツは無地か同じチェック柄を選ぶとまとまりやすいでしょう。また、小物や靴はシンプルなものを合わせるとバランスが取れます。

織り柄

織り柄は、生地自体に模様が織り込まれた柄のスラックスです。織り柄にはさまざまな種類がありますが、代表的なものはヘリンボーンやハウンドトゥースです。織り柄のメリットは、上品で高級感があることですが、デメリットはカジュアル感が強くなることです。織り柄のスラックスを着るときは、ジャケットやシャツは無地か同じ織り柄を選ぶとまとまりやすいでしょう。また、小物や靴はシンプルなものを合わせるとバランスが取れます。

かっこよく見えるスラックスの長さ

続いてスラックスの丈の長さが与える印象をそれぞれ説明していきます。 結論から申し上げますと「この長さが一番格好良い」という答えはないです。自分の好み、ジャケットとのバランスを見て適した長さにしましょう。 とは言ってもスラックス丈ごとにどんな印象を持たれるのかわからないと思うので、種類ごとの与える印象を解説します。

ワンクッション

最も信頼され、誠実な印象を与える丈感です。ビジネスシーンにおいて、信頼を得なくてはならない経営者や営業の方などにおススメです。

ハーフクッション

短めが好みの方向け。ノークッションかで迷ったら、まくればノークッションにもできてしまうのでハーフクッションを選びましょう。

ノークッション

短めが好みの方向け。靴下が見えてしまってもバランスを気にして着こなせる方はノークッションでもいいのですが、カジュアル味が強くなりがちで着こなしが難しいので注意が必要です。

パンツの裾上げをする方法

スーツ全体のバランスを大きく左右するスラックスの裾丈。

裾上げが必要な場合には、どのように対応すれば良いのでしょうか。

ここからは、裾のお直しをする方法についてご紹介します。

お直し専門店に依頼する

まず、パンツの裾上げや洋服のリフォームなどを行っているお直し専門店に依頼する方法が挙げられます。

専門店であればスピーディに対応してもらえる場合も多く、急いでいるときに便利でおすすめです。

裾の長さを変える場合だけでなく、パンツのほつれや破れにも対応してくれるので、困ったときは活用してみてください。

また、料金も900円～1,500円ほどとリーズナブルなケースが多いのも魅力といえます。

クリーニング店に依頼する

クリーニング店によっては、裾上げのお直しサービスを行っている店舗もあります。

金額は1,000円～2,000円ほどが一般的です。

なお、基本的には預かって外部による委託作業となるため、当日仕上げなどには対応していおらず、完成までに数日はかかります。

自分で裾上げをする

自分で手軽に裾上げをしたいなら、裾上げテープを使う方法がおすすめです。

裾上げテープは、スーツを買った時についてくる場合もあります。

最近では100均でも購入できますし、ネットでも購入可能です。

裾上げテープは難易度が高いという人は、塗るだけ簡単に裾上げできる接着剤タイプを試してみましょう。スティック型であれば、不器用な方でも気軽にトライしやすいですよ。

ただし、裾上げテープや接着剤の場合、あくまで貼り付けるだけの対応なので、時間が経ったら剥がれてきてしまう可能性もあります。

なお、ミシンを使って自分で裾上げをすることもできますが、出来上がりのクオリティや失敗のリスクを考えると、あまりおすすめはできません。

購入店に依頼する

一番おすすめなのが、スーツを購入した店舗に裾上げを依頼する方法です。

購入時だけでなく、後日購入した店舗へレシートや購入記録を持参すれば、裾上げに対応してくれる場合があります。

適切な裾の長さがわからないという場合も、スーツのプロからアドバイスをもらえるのも大きなメリットです。

なお、オーダースーツ店であれば、裾はもちろん、ウエストや胴回りを調整することで、引き締まったスタイルに見せたり、より足長に見せたりといったシルエットにもこだわれます

スーツの股下に関するよくある質問と回答

ここから、スーツの股下に関して、よくある質問と回答をまとめました。

スーツの股下比率とは？

単純に股下が長ければスタイルが良いというわけでもありません。

なぜなら、身長が高い人は身長が低い人より股下が長くなるのは当然だからです。

重要なのは身長と股下のバランスで、そのバランスを測るのが「股下比率」です。

股下比率とは、身長に対する股下の長さの割合のこと。股下比率を計算することで、自分の体型が平均値とどのぐらい差があるのか判断できます。

股下比率は、「股下の長さ÷身長×100」で算出します。

なお、日本人男性の平均的な股下比率は約45％と言われています。最適な股下サイズが不明なときには、この平均45%という数字を思い出すと選びやすくなるでしょう。

例えば、身長170cmの男性の場合、平均的な股下の長さは76.5cm（170cm×0.45）となります。

自分の股下比率を計算して、体型に合ったスラックス選びに役立てましょう。

股下が平均より短い人のスーツ選びのコツは？

股下が平均より短い場合は、長すぎる丈のパンツは避けるべきです。

裾の生地がたるんでクッションができると、スッキリした印象が少なくなります。

スタイルをよく見せたいのであれば、裾上げをしっかり行ってクッションができない丈に調整しましょう。

なお、裾の折り返し幅が広いダブル仕様だと、股下が短めの方はバランスが取りにくいので注意が必要です。

スラックスの裾を折らないシングルであれば、足元のシルエットがすっきりするため、スタイルアップ効果が期待できます。

股下が平均より長い人のスーツ選びのポイントは？

股下が平均より長い人には、パンツ丈の長めのスーツがおすすめです。

股下が長い場合、通常のスーツだとパンツ丈が短くなりがち。

パンツ丈が短かすぎると、幼く子どもっぽい印象を与えてしまうため注意しましょう。

もともとパンツ丈が長めのスーツを選べば、裾上げが最小限で済むのがメリットです。

裾丈の長さは、スラックスの裾が靴の甲に少し触れる程度のハーフクッションだと、おしゃれな着こなしを実現できます。

まとめ

今回はスラックスに焦点を当て、スーツをかっこよく見せるコツをご紹介しました。 フィットしたスラックスは、スーツを着こなすうえで無くてはならないアイテムですので、場面に応じて最適な色合い・柄を持つジャケットと着合わせることが大切です。 ぜひ一度ご自身のスーツ姿を見直して、少しでも不安や違和感があったら、オーダースーツも視野にいれて検討してみてはいかがでしょうか。