オーダースーツおすすめ完全網羅 比較ランキング50店 > コラム > 【検証してみた】オーダースーツSADAは安かろう悪かろうなのか?初回19,800円の限界とフィット感を徹底レポート
オーダースーツと聞くと、高価で一部の人だけが選ぶ特別なもの、という印象を持つ人は少なくありません。既製スーツとは別世界の存在だと感じている方も多いでしょう。
そうしたイメージを大きく覆しているのが、「オーダースーツSADA」です。初回限定とはいえ19,800円(税込21,780円)からオーダーできる価格設定は、量販店の既製スーツと同程度、場合によってはそれ以下になることもあり、初めてオーダースーツに挑戦するビジネスマンにとって強い関心を集めています。
一方で、価格があまりに安いがゆえに、品質面への不安や、シルエットが古く見えるのではないかといった声があるのも事実です。価格重視の選択が、結果的に満足度を下げてしまわないかと疑問を抱く人もいるでしょう。
本記事では、筆者自身がSADAの実店舗を訪れ、接客、採寸、仕上がりまでの流れを実体験。その過程をもとに、品質やフィット感は価格に見合うものなのか、実用面でどこまで通用するのかを、率直な視点で検証していきます。
目次
全国に店舗を構えながら、初回19,800円からのオーダースーツを実現しているSADA。単なる値下げではなく、生産体制と設計工程を徹底的に合理化することで、低価格を成立させているブランドです。
ここでは、その価格の裏側にある具体的な仕組みを整理していきます。
オーダースーツSADAが、店舗型でありながら19,800円(税込21,780円)から提供できている最大の理由は、自社完結型のサプライチェーンにあります。
SADAでは、生地の仕入れから裁断、縫製までの工程を、北京にある大規模な自社工場で一貫して管理しています。
この工場直販の体制により、商社や外部縫製工場、卸業者といった中間業者を介する必要がなくなり、その分のコストを大幅に削減できています。
一般的なオーダースーツブランドでは、工程ごとに複数の業者が関与するため、その都度マージンが積み重なり、価格が上がりやすい構造になりがちです。SADAは、この前提そのものを見直しています。
さらに、自社工場は大量生産にも対応できる設備と人員を備えており、一定水準の品質を維持しながら安定供給が可能な体制を構築しています。
規模のある生産力と直販体制を組み合わせることで、価格競争力を確保している点が、SADAの大きな強みだと言えるでしょう。
SADAは、自社のオーダー方式をマシーンメイドによるフルオーダーと位置づけています。
ここで重要なのは、フルオーダー=完全手作業という一般的なイメージとは異なるアプローチを採っている点です。
多くのパターンオーダーでは、既存の型紙をベースに、着丈やウエスト、袖丈などを部分的に調整するのが一般的です。そのため、大きな体型差や姿勢のクセまでは反映しきれない場合もあります。
一方SADAでは、採寸データをもとにCADを活用し、顧客一人ひとり専用の型紙を自動で設計します。この仕組みにより、肩の傾きや猫背、反り腰、左右差といった細かな体型の特徴も数値として反映され、低価格帯でありながら実用的な体型補正が可能になっています。
完全な手縫いではないものの、設計工程をデジタル化することで属人性を排除し、コストを抑えつつ安定したフィット感を提供できる。この合理性こそが、SADAのフルオーダーの本質であり、価格と品質を両立できている理由です。
初回19,800円という価格は非常に魅力的ですが、どこまでが標準仕様で、どの選択肢から追加費用が発生するのかを事前に理解しておくことが重要です。
本章では、実際の来店から注文完了までの流れに沿って、生地選び・オプション選択・採寸という3つの工程を順に追いながら、SADAの初回限定価格の中身を具体的に検証していきます。
最初に行うのが生地選びです。結論から言うと、初回限定19,800円で選べる生地の選択肢は、決して豊富とは言えません。
ラインナップの中心はポリエステル混紡の国産生地で、カラーはネイビーやグレーといったビジネス定番色が大半を占めます。柄も無地、もしくは主張の弱いシャドーストライプや細めのストライプが中心です。
そのため、ウール100%ならではの滑らかな質感や、一目で高級だと分かる光沢感を期待して来店すると、やや物足りなさを感じる可能性があります。
一方で、毎日の通勤や営業など、頻繁な着用を前提としたビジネススーツとして見れば、耐久性や扱いやすさの面では十分に実用的です。
見た目の華やかさよりも、シワになりにくさや気兼ねなく着られる点を重視する人にとっては、価格を踏まえると納得感のある内容だと言えるでしょう。
次に進むのが、デザインやディテールの選択です。ボタンや裏地といったカスタマイズについては、標準仕様の範囲内でも、一般的なビジネスシーンで困ることはありません。
ジャケットの形やラペル幅、ポケット仕様なども、無難で使いやすい選択肢が一通り揃っています。
ただし、本切羽仕様やチェンジポケット、高級感のある裏地、ボタンのグレードアップなど、少しでもこだわりを加えようとすると追加料金が発生します。
これらを積み重ねていくと、最終的な支払額が数千円、場合によっては1万円前後上乗せされるケースも珍しくありません。
初回価格だけを基準に判断するのではなく、どこまでが標準で、どこからが有料なのかを理解したうえで取捨選択することが重要です。
必要最低限に絞れば、19,800円に近い価格帯でオーダーを完結させることも十分可能です。
最後が、今回の注文工程でもっとも重要だと感じた採寸です。
SADAの採寸は非常にスピーディーで、全体の流れも効率的に設計されています。スタッフは手慣れた様子で全身のサイズを計測し、その後ゲージ服と呼ばれるサンプルスーツを着用した状態で、肩や胴回り、着丈などのゆとりを確認していきます。
ここで特に意識すべきなのが、自分の好みのシルエットをはっきり伝えることです。細めが好みなのか、ある程度ゆとりがあった方が楽なのかといった点を曖昧にしたまま進めると、完成後に想像と違ったと感じる原因になりやすくなります。
SADAは効率を重視したオペレーションである分、受け身のままだと平均的な仕上がりになりがちです。
こちらから要望を具体的に伝えるひと手間を惜しまないことが、仕上がりへの不満を避け、満足度を高める最大のポイントだと言えるでしょう。
SADAを実際に体験してみて、価格や納期以上に強く印象に残ったのが、体型コンプレックスに対する対応力の高さです。
単にサイズを合わせるだけではなく、既製品ではどうしても妥協せざるを得なかった体型の悩みに対して、現実的な解決策を提示してくれる点こそが、SADAの最大の強みだと感じました。
検証を進める中で特に感心したのは、体型補正の細かさと対応範囲の広さです。
筋トレによって胸板や肩周りが発達している人や、野球やサッカー経験者で太ももだけが極端に太い人は、既製スーツではどこかに無理が生じやすくなります。
上半身に合わせると太ももがきつくなり、太ももに合わせるとウエストや肩が余る。このような悩みは、サイズ展開が限られる既製品では避けられません。
SADAでは、既製品が合わない体型であることを前提に、採寸データをもとにCAD設計を行い、部位ごとのバランスを調整した型紙を作成します。
その結果、特定の部位だけが強調されることなく、全体として自然なシルエットに仕上がります。
こうした特性から、SADAはスポーツ経験者や筋トレ層など、体型に特徴のある人から高い支持を集めているのです。
SADAの体型補正は、筋肉量やサイズ感だけにとどまりません。
左右の肩の高さの違い、無意識に片側へ体重をかける癖、長時間のデスクワークによる猫背、あるいは反り腰といった姿勢の特徴についても、採寸時に指摘される場面がありました。
既製品や簡易的なパターンオーダーでは、こうした姿勢のクセが考慮されないケースが多く、着る側が違和感を我慢することになりがちです。
一方SADAでは、これらの情報も型紙に反映し、着用時に不自然さが出にくいよう調整が行われます。
自分専用に設計された型紙による安心感こそが、価格帯を超えてSADAが長年支持されてきた理由だと感じました。
体型に自信がない人や、既製スーツで妥協し続けてきた人ほど、この強みを実感しやすいはずです。
コストパフォーマンスの高さが魅力である反面、割り切りが必要な点や、人によっては不満につながりやすい部分も見えてきました。
あえて厳しい視点で検証すると、SADAで気になった点のひとつが、接客や提案力のばらつきです。
全国に50店舗以上を展開しているという強みがある一方で、店舗数の多さゆえに、スタッフごとの経験値やスキルに差が出やすいのは否定できません。
実際、ベテランスタッフに対応してもらえた場合は、体型のクセを踏まえた補正提案や、仕上がりを見据えた具体的なアドバイスを受けることができました。
一方で、経験の浅いスタッフの場合、採寸自体は問題なく進むものの、説明や提案がマニュアル通りに留まり、こちらから踏み込んで聞かないと話が広がらないケースも見受けられます。
つまり、誰が担当になるかによって、オーダー体験の満足度に差が出る可能性があるという点は、事前に理解しておくべきでしょう。
これはSADAに限った話ではありませんが、効率的なオペレーションを重視する店舗ほど、顕在化しやすいポイントでもあります。
もうひとつ注意したいのが、仕上がりの雰囲気です。SADAの標準的な型紙は、全体的にクセのない王道寄りの設計で、どちらかといえばクラシックな印象を受けます。
そのため、特に要望を伝えずに注文すると、着丈がやや長めで、全体にゆとりのあるシルエットになりやすく、人によっては少し年齢層が高く見える仕上がりになる可能性があります。
決して悪い形ではありませんが、今風のスッキリしたスーツをイメージしている場合には、ギャップを感じるかもしれません。
トレンド感のあるタイトなシルエットを求めるのであれば、裾幅を細くしたい、着丈を数センチ短くしたい、といった要望を自分から明確に伝えることが重要です。
SADAは指示を出せば柔軟に対応してくれる一方で、何も言わなければ無難な仕上がりに落ち着く傾向があります。
受け身のままでも失敗しにくい反面、今っぽさや自分らしさを反映させたい場合は、ある程度の知識と意思表示が求められる点は注意が必要でしょう。

初回価格の安さだけに目を向けるのではなく、SADAの仕組みを理解したうえで臨むことで、満足度の高い一着に仕上げることができます。
SADAを初めて利用する場合、最初から最高級生地やフルオプションを狙う必要はありません。むしろ初回限定価格は、自分にとっての正解サイズや、SADAのフィット感を確認するためのテストと捉えるのが賢明です。
一度、自分専用の型紙がデータとして蓄積されれば、次回以降のオーダーは格段にスムーズになります。まずは低リスクで試し、土台を作る意識が失敗を防ぎます。
予算に少し余裕があるなら、初回価格から数千円プラスしてウール100%の生地を選ぶのも有効です。
シルエットが同じでも、生地の質感や落ち感が変わることで、見た目の高級感は大きく向上します。周囲からの印象や、着用時の満足度を重視する人ほど、この選択は費用対効果が高いと言えるでしょう。
SADAの強みである体型補正を最大限に活かすためには、こちら側の伝え方が重要です。
単に「細めにしたい」と伝えるよりも、「既製品だと太ももが張る」「肩が落ちて見える」「座ると腹部がきつい」といった具体的な不満を共有しましょう。情報が多いほど、補正精度は高まり、完成後の違和感も減らせます。
通常時でも1か月前後、繁忙期にはそれ以上かかることもあります。
結婚式や昇進、転職など、着用日が決まっている場合は、最低でも1.5か月前には来店するのが安心です。納期に余裕があれば、万が一の微調整にも落ち着いて対応できます。
納品後1か月以内であれば、無償でのサイズ調整が可能です。受け取ったらそのままクローゼットにしまわず、実際に仕事で着用し、歩く・座るといった動作まで確認しましょう。
少しでも違和感があれば遠慮せず店舗に相談することが、完成度を高める最後の仕上げになります。
SADAには、初めてオーダースーツを作る人に向けた全額返金保証という、業界でも珍しい制度が用意されています。
これは、納品後に着用してみて、どうしてもサイズ感や仕上がりに納得できない場合、商品を返品することで支払った代金が返金される仕組みです。
通常、オーダースーツは個人仕様であるがゆえに返品不可とされるケースがほとんどですが、SADAでは一定の調整やお直しを行ったうえでも満足できなかった場合に、この保証が適用されます。
つまり、「オーダーだから失敗したら終わり」というリスクを、制度として大きく軽減している点が特徴です。
この全額返金保証は、自社の採寸技術や設計精度に対する強い自信がなければ成立しません。初めてオーダースーツに挑戦する人にとっては、万が一合わなかった場合でも金銭的な損失を被らずに済む、非常に心強いセーフティーネットと言えるでしょう。
今回検証したスーツは、約3ヶ月間にわたり、週2回程度のペースで実際のビジネスシーンに投入しました。
通勤だけでなく、外回りや長時間のデスクワーク、雨天時の移動など、比較的ハードな環境で着用しています。
その中で強く感じたのが、マシーンメイドならではの頑丈さです。繊細な着心地や風合いを重視するハンドメイドの高級スーツと比べると、SADAのスーツは縫製や構造が実用性寄りに設計されており、日常使いでの耐久性に優れています。
具体的には、膝部分の型崩れや、パンツのセンタープレスの消失が起こりにくく、連続着用してもだらしなく見えにくい点が印象的でした。
また、生地自体も比較的ハリがあり、多少雑に扱ってもコンディションを保ちやすいため、天候の悪い日の外回りでも気兼ねなく着用できます。
高級感や繊細さでは上位価格帯のスーツに及ばない部分はあるものの、日々の仕事で酷使する前提で考えれば、非常にバランスの取れた一着です。
SADAのスーツは、いわばビジネスパーソンのための戦闘服として、耐久性という点で高い完成度を備えていると評価できます。
オーダースーツはブランドごとに強みが大きく異なります。ここでは、SADAと比較されやすい代表的な2ブランドを取り上げ、それぞれの特徴を実用面から整理してみます。
比較項目
SADA
KASHIYAMA
麻布テーラー
価格帯
初回19,800円〜
約33,000円〜
約44,000円〜
オーダー方式
マシーンメイド・フルオーダー
パターンオーダー
パターンオーダー
体型補正
姿勢・左右差まで対応
基本補正が中心
標準的な補正
納期
約4〜6週間
最短1週間
約4〜5週間
デザイン提案
控えめ・実用重視
シンプル
トレンド寄り
生地の選択肢
価格帯相応
中程度
豊富
向いている人
フィット感と価格重視
早く欲しい人
お洒落重視
注意点
提案力にバラつき
補正に限界
価格は高め
SADAの最大の特徴は、2万円台という価格帯でありながら、体型補正を前提としたフルオーダー方式を採用している点です。
猫背や反り腰、筋肉質な体型など、既製品や一般的なパターンオーダーでは違和感が出やすい人にとって、フィット感の改善効果は実感しやすいでしょう。
一方で、デザイン提案やトレンド感は控えめです。 「何も言わなくても今っぽく仕上がる」タイプのブランドではないため、ある程度自分の好みを伝える前提で利用する必要があります。
KASHIYAMAは、最短1週間という納期の早さが最大の武器です。急な異動や転職、イベント対応など、時間をかけられないケースでは非常に頼りになります。
ただし、オーダー方式はパターンオーダーが基本のため、体型補正の自由度はSADAほど高くありません。大きな体型コンプレックスがある場合は、フィット感に限界を感じる可能性があります。
麻布テーラーは、生地やデザインの選択肢が豊富で、スタッフからのスタイリング提案も期待できます。スーツを単なる仕事着ではなく、ファッションとして楽しみたい人には相性の良いブランドです。
その分、価格帯はやや高めで、体型補正についても標準的な範囲にとどまります。フィット感よりも見た目や雰囲気を重視する人向けの選択肢と言えるでしょう。
オーダースーツSADAは、「体に合うスーツを、できるだけ現実的な価格で手に入れたい人」に向いたブランドです。特に既製品ではサイズが合いにくい人や、オーダースーツ初心者にとって、選択肢として検討しやすい立ち位置にあります。
一方で、SADAは万人向けではありません。価格と合理性を重視した設計のため、スーツに強いこだわりを持つ人には物足りなさを感じる可能性があります。
SADAは、華やかさよりも実用性を重視し、日々のビジネスシーンを支える一着を求める人にこそ、納得感のある選択肢と言えるでしょう。
今回の検証から、SADAは決して安かろう悪かろうのオーダースーツではないと感じました。
高級テーラーのような色気や素材の存在感を求めると物足りなさはありますが、2万円台で体型に合わせたスーツを作り、日常使いできる点は大きな強みです。
特に既製品ではサイズの違和感を抱えやすい人にとって、着用時のストレスが軽減されるメリットは見逃せません。
SADAはファッション性より実用性を重視し、無理のない価格で仕事着を整えたい人向けのサービスと言えるでしょう。
初めてのオーダーや体型変化への対応として、自分の正確なサイズを知る目的で利用するのも、後悔の少ない選択です。
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