オーダースーツおすすめ完全網羅 比較ランキング50店 > コラム > 【検証してみた】オーダースーツのダンカン(DANKAN)はなぜ安い?18,700円からの驚愕コスパと仕立ての精度を徹底レポ
オーダースーツがまだ一部の富裕層だけのものだった1970年代。サラリーマンが既製品と同じ、あるいはそれ以下の価格でオーダーを楽しめるようにしたいという志のもと誕生したのが、ダンカン(DANKAN)です。
創業以来、福岡を拠点に全国へ店舗網を広げ、日本のビジネスシーンを支えてきた実力派の老舗として知られています。
現在では格安オーダースーツ店も数多く登場していますが、その中でもダンカンの初回限定やセール時の価格設定は際立っています。条件次第では上下セット18,700円からオーダー可能という価格は、他社と比べても群を抜いています。
一方で、この価格を見て、生地が薄いのではないか、型紙が古く野暮ったいのではないかと不安を感じる人も少なくないでしょう。
そこで本稿では、筆者自身が実際にダンカンの店舗を訪れ、一着のスーツを仕立てるまでのプロセスを細かく検証しました。
最新トレンドへの対応力はどの程度なのか、そして低価格と品質は本当に両立しているのか。実体験をもとに、率直な視点でリアルな検証レポートをお届けします。
目次
ダンカンの低価格は、単なる値下げや品質の妥協によるものではありません。生地調達、縫製体制、オーダー方式という三つの要素を効率的に組み合わせることで、価格と品質のバランスを成立させています。
本章では、ダンカンが安さを実現できる仕組みを、順を追って解説していきます。
ダンカンの安さを支える最大の要因が、生地の調達方法です。商社や代理店を介さず、イタリアのビエラ地区やイギリスのハダースフィールドといった世界有数の毛織物産地から、自社バイヤーが直接生地を買い付けています。
しかも少量仕入れではなく、シーズン単位での大量仕入れを行うことで、原価を大幅に圧縮しています。
この仕組みにより、一般的なオーダースーツ店では5〜6万円クラスとして扱われるインポート生地を、ダンカンでは3〜4万円台で提供できるケースも珍しくありません。
品質のグレードを落とすのではなく、流通コストを削減することで価格差を生み出している点が、大きな特徴と言えます。
縫製面でも、ダンカンは効率重視の体制を構築しています。長年の取引実績を持つ国内工場を中心に、自社で管理する縫製ラインを確保し、安定した生産体制を維持しています。
基本はマシーンメイドですが、要所では熟練職人がアイロンワークや最終チェックを担当し、仕上がりの精度を担保しています。
フルハンドメイドに比べれば装飾性は抑えられますが、日常使いのビジネススーツとして必要十分な品質を保ちつつ、無駄な工程を省くことでコストを抑えています。この割り切りが、価格と品質の現実的な落としどころを生んでいます。
ダンカンが採用しているオーダー方式は、パターンオーダーよりも補正範囲が広いイージーオーダーです。
ベースとなる型紙を選んだうえで、着丈や袖丈といった基本寸法だけでなく、体の厚み、肩の傾斜、前後バランスなど、個々の体型のクセに合わせた微調整が可能です。
フルオーダーほど時間やコストをかけず、それでいて既製品では得られないフィット感を実現できる点が、この方式の強みです。縫製工程を効率化しつつ、必要な補正だけを加えることで、低価格と着用時の満足度を両立しています。
ここからは、筆者が実際にダンカンの店舗を訪れ、スーツを一着オーダーするまでの流れを時系列で検証していきます。初めてオーダースーツを作る人が不安を感じやすいポイントにも触れながら、各工程の実態を詳しく解説します。
店舗に足を踏み入れてまず目に飛び込んでくるのは、壁一面に並んだ大量の生地です。ロール状の反物が整然と陳列されており、想像以上の選択肢の多さに圧倒されます。
価格帯ごとに分かりやすく分類されているため、予算感をつかみながら生地を選べる点も好印象でした。
検証の結果、最安値となる18,700円の生地はポリエステル混紡が中心であることは事実です。
ただし、近年の繊維技術の進化により、見た目や触感は想像以上に良好で、パッと見ただけではウール100%と見分けがつかないレベルに達しています。通勤用や営業回りなど、日常的に着倒す用途であれば、耐久性を重視した実用的な選択肢と言えるでしょう。
生地を選んだ後は、デザインの細部を決めていきます。ラペルの幅や形状、ポケットのデザイン、ベントの仕様、裏地やボタンの組み合わせなど、調整できる項目は想像以上に多く、オーダーらしい楽しさをしっかり味わえます。
注目すべき点は、有料オプションへの誘導が非常に控えめなことです。無料範囲内で選べるボタンや裏地のバリエーションも十分に用意されており、特別なこだわりがなければ追加料金なしでも完成度の高い一着に仕上げることができます。
結果として、予算を大きく超えてしまう不安が少なく、価格面での安心感につながっています。
最後に行われるのが、採寸工程です。ダンカンの店舗スタッフは、長年スーツに携わってきたベテランが多く、経験に裏打ちされた観察力が際立ちます。
筆者の採寸時も、メジャーを当てる前に右肩がわずかに下がっている点を指摘され、その後の測定に反映されました。
数値だけに頼るデジタル採寸とは異なり、立ち姿や体の癖を見極めたうえで微調整を行うこの工程は、仕上がりの着心地に直結します。
価格帯を考えれば、このレベルの採寸を受けられること自体が、ダンカンの大きな強みと言えるでしょう。
ダンカンと聞くと、低価格なオーダースーツ店というイメージを持つ人が多いかもしれません。しかし実際に店舗を訪れてみると、その印象は良い意味で裏切られます。
手頃な価格帯の生地だけでなく、用途や予算に応じて幅広く選べる圧倒的な生地バリエーションこそが、ダンカンの隠れた強みです。
ダンカンの生地棚には、カノニコ、ゼニア、ロロ・ピアーナといった世界的に評価の高いインポートブランドが並びます。
通常であれば高級オーダー店や百貨店でしか見かけないような生地を、気負わず手に取って比較できる環境は、他店ではなかなか得られません。
検証の結果、他店では10万円を超えることが一般的なゼニアのスーツが、ダンカンでは条件次第で7〜8万円台からオーダー可能なケースも確認できました。
これは品質を落とした廉価ラインではなく、定番として評価の高い生地が対象となっている点も注目すべきポイントです。
ダンカンの生地構成は、エントリー向けの実用素材からハイエンドなインポート生地まで、価格帯のレンジが非常に広く設定されています。
そのため、最初は手頃な価格帯でオーダーを体験し、次回はワンランク上の生地に挑戦するといった選び方も可能です。
良い生地をできるだけ抑えた価格で仕立てたいというニーズに対して、これほど選択肢を用意できている点は大きな強みと言えるでしょう。
単に安いだけでなく、生地そのものにこだわりたい人にとっても、ダンカンは有力な選択肢となります。
全体としてコストパフォーマンスに優れたダンカンですが、すべての人にとって完璧な選択肢というわけではありません。
ここでは、実際に店舗を訪れて感じた惜しい点や、事前に知っておくと後悔しにくい注意点を、本音ベースで整理します。
あえて指摘しておきたいのが、店舗の雰囲気です。近年増えている、カフェのように洗練された内装のオーダースーツ店を想像して訪れると、やや肩透かしを感じるかもしれません。
ダンカンの店舗は、良くも悪くも昔ながらのスーツ専門店といった佇まいで、実用性と落ち着きを重視した空間づくりがされています。
この雰囲気は、長年スーツを仕立ててきた安心感や信頼感につながる一方で、若い世代やファッション感度の高い層の中には、少し古臭い、あるいは敷居が高いと感じる人もいるでしょう。雰囲気重視で気分を上げたい人にとっては、好みが分かれるポイントです。
ダンカンの標準的な型紙は、流行に振り回されないクラシック寄りの設計です。体型をきれいに見せつつ、ビジネスシーンで違和感のないシルエットを重視しているため、安心感のある仕上がりになりやすい傾向があります。
注意したいのは、現在主流となっている、かなり細身でパツパツに見えるほどタイトなスーツを求める場合です。この場合、特に要望を伝えないと、ややゆとりのあるシルエットに仕上がることがあります。
ただし、タイトな仕上がり自体が不可能というわけではなく、事前にかなり細くしたい意図を明確に伝えれば対応してもらえます。トレンド重視の人ほど、採寸時のコミュニケーションが重要になります。

ダンカンで満足度の高い一着を仕立てるためには、価格、仕上がり、スタッフとのやり取りという三つのポイントを意識することが重要です。
ここでは、初めての人でも実践しやすい具体的な攻略法を三つに分けて紹介します。
ダンカン最大の特徴とも言えるのが、頻繁に行われる大胆なセール企画です。2着目が大幅に割引されるキャンペーンや、高級インポート生地が半額近くになるケースなど、通常価格を知っていると驚くような条件が提示されることも少なくありません。
これらのセールを活用できるかどうかで、同じ内容のスーツでも支払額に大きな差が出ます。公式サイトのキャンペーン情報や、LINE登録による告知は必ずチェックしておきたいところです。タイミングを見極めるだけで、コストパフォーマンスは一段と高まります。
オーダー時に言葉だけで理想のイメージを伝えるのが不安な場合は、現在所有しているスーツの中で、最も気に入っている一着を持参するのがおすすめです。
シルエットや着丈、肩周りのフィット感などを実物で共有できるため、イメージのズレが起こりにくくなります。
それを基準に、もう少し細くしたい、着丈を短くしたいといった微調整を加えていくことで、完成後の満足度は大きく向上します。これは、オーダーで失敗しないための最短ルートと言える方法です。
自分の好みやこだわりを持つことは大切ですが、同時に店舗スタッフの提案にも耳を傾ける価値があります。
ダンカンのスタイリストは、多くの顧客を見てきた経験から、数年後も古く見えにくいサイズ感やバランスを熟知しています。
もちろん、最終的にどう仕立てるかを決めるのは自分自身です。ただ、一度プロの視点を受け止めたうえで取捨選択することで、トレンドと実用性のバランスが取れた一着に近づきます。
オーダースーツを検討する際、多くの人が不安に感じるのが、仕上がりが思っていたものと少し違った場合の対応です。
特に初めてのオーダーや、価格を抑えたプランを選ぶ場合は、失敗したらどうなるのかという点が気になるところでしょう。
ダンカンでは、納品日から3ヶ月間、全品を対象に無料でサイズの微調整を受け付けています。着丈や袖丈、ウエスト周りなど、実際に着用してみて初めて気づく細かな違和感にも対応してもらえるため、購入後の不安を大きく軽減してくれます。
例えば、仕上がった直後は問題なく感じていても、実際に会社へ着て行った際に、もう少しパンツを詰めたい、座ったときの太もも周りが気になるといったケースは少なくありません。
こうした日常使用の中で生じる微調整に柔軟に応じてくれる姿勢は、長年多くのリピーターに支持されてきた老舗ならではの誠実さと言えるでしょう。
低価格でありながら、アフターケアまで含めて一着を完成させるという考え方は、ダンカンの大きな強みです。
価格だけでなく、購入後の安心感を重視したい人にとって、この3ヶ月無料調整制度は見逃せないポイントとなります。
価格帯を考えると、長期間の使用に耐えられるのかは、多くの人が気になるポイントでしょう。
ここでは、ダンカンで仕立てたスーツを約3ヶ月間、実際のビジネスシーンで着用した結果をもとに、耐久性や着用後の変化を検証します。
検証期間中は、週に数回の着用頻度で、外回りや移動の多い業務に使用しました。それにもかかわらず、肩周りや胸元の立体感は大きく崩れることなく、仕立て当初のシルエットをしっかりと保っています。
特に、ジャケットの肩線が落ちにくく、着用を重ねてもだらしなく見えない点は好印象でした。
驚かされたのは、18,700円クラスの生地でありながら、日常的なケアを行うだけで状態を良好に保てた点です。着用後にブラッシングを習慣化し、ハンガーでしっかり休ませることで、毛玉の発生は最小限に抑えられました。
また、多少のシワであれば一晩吊るしておくだけで自然に回復することが多く、扱いに神経質になる必要はありませんでした。
同価格帯の既製スーツと比べても、耐久性や回復力は十分に実用レベルに達しており、日々の仕事で気兼ねなく使える一着と言えます。
短期間でヨレてしまうのではないかという不安は、実着検証を通して払拭されました。高級スーツのような繊細さや経年変化の美しさとは別物ですが、毎日のビジネスシーンで酷使する前提で考えれば、非常にバランスの取れた仕上がりです。
価格を抑えつつ、実用性と耐久性を重視したい人にとって、ダンカンのスーツは十分に選択肢となり得ることが、3ヶ月の着用を通して確認できました。
比較項目
ダンカン
SADA
KASHIYAMA
価格帯
低〜中価格帯
低価格帯
中価格帯
仕立ての特徴
生地重視・職人の経験値を活かした調整
マシーンメイド中心で均一性重視
工場最適化による効率的な仕立て
生地の選択肢
非常に多い
限定的
比較的絞られている
フィット感
体型や着用シーンを考慮した調整
数値に忠実で安定
標準体型向け
納期
通常2〜4週間前後
約1ヶ月前後
最短1週間
手軽さ
店舗中心・対面型
店舗中心
オンライン対応あり
向いている人
素材感や着心地を重視したい人
とにかく価格重視の人
忙しくて時間をかけられない人
低価格帯オーダースーツ市場では、各社が異なる強みを打ち出しています。
ダンカンはその中でも、「安さ」や「スピード」だけを前面に出すタイプではありません。
SADAは、生産工程を標準化したマシーンメイドによって、低価格と一定水準の品質を両立しているブランドです。サイズの再現性や仕上がりの均一さを求める人にとっては、分かりやすい選択肢と言えるでしょう。
一方でダンカンは、生地の質感や着用時の印象といった、数値化しにくい要素を重視しています。必ずしも完璧なフィットを保証するわけではありませんが、着心地や素材への納得感を求める人には向いています。
KASHIYAMAの最大の強みは、納期の早さと注文の手軽さです。短期間でスーツが必要な場合や、店舗に足を運ぶ時間が取れない人には利便性があります。
ただし、生地の選択肢や仕立ての重厚感という点では、ダンカンの方が余地を感じさせる部分もあります。時間をかけて生地を選び、長く着用する前提で仕立てたい人にとっては、ダンカンの方が合うケースもあるでしょう。
比較してみると、ダンカンは突出した即効性や派手さはないものの、価格と品質のバランスを重視した堅実なポジションにあるブランドだと分かります。
短期的な利便性よりも、日常的に着る一着としての納得感を求めるビジネスパーソンにとって、現実的な選択肢の一つと言えるでしょう。
ダンカンは低価格オーダーという括りで語られがちですが、実際にはすべての人に万能なブランドではありません。
価格・品質・サービスのバランスに特徴があるため、自分の価値観やスーツに求める役割と合致するかどうかを見極めることが、満足度を大きく左右します。
極端に安い既製品では満足できない一方で、高級オーダーには手が出しにくい。その中間に現実的な落としどころを求める人にとって、ダンカンは検討しやすい選択肢です。
見た目の派手さよりも、着心地や耐久性を重視する人向きです。外回りや長時間の着用でもストレスが少なく、実務用途に適しています。
ダンカンの型紙は比較的クラシック寄りで、無難さを重視した設計です。数年単位で着続けたい人とは相性が良いでしょう。
店舗型のため、スタッフと会話しながら調整を進めたい人には安心感があります。細かな要望を直接伝えたい人には向いています。
特に希望を伝えない場合、仕上がりはやや保守的になりがちです。トレンド重視の人には物足りなさを感じる可能性があります。
最短1週間仕上げのブランドと比べると、納期はやや長めです。急ぎの用途には不向きと言えます。
洗練された空間や体験価値を重視する人は、ギャップを感じるかもしれません。
ダンカンは、派手さやスピード感を求める人よりも、価格と実用性のバランスを重視するビジネスパーソン向けのブランドです。
自分がスーツに何を求めているのかを整理したうえで選べば、納得感のある一着になりやすいでしょう。特に、長く着られるスーツを無理のない価格で揃えたい人ほど、その特性を実感しやすいはずです。
今回の検証を通じて見えてきたのは、ダンカンが単に価格の安さを売りにしているわけではないという点です。
確かに低価格は大きな魅力ですが、その裏側では、広告宣伝や過度な店舗演出にコストをかけず、生地調達や仕立てといった本質的な部分に注力する姿勢が一貫しています。
派手さや流行性を前面に出すブランドではありませんが、日常のビジネスシーンで安定して使える一着を、現実的な価格で提供するという点においては、一定の評価に値します。
特に、オーダースーツに初めて挑戦する人や、高級生地を特別なものではなく仕事着として使いたい人にとっては、選択肢の一つとして検討しやすい存在と言えるでしょう。
一方で、店舗の雰囲気やデザインの方向性など、好みが分かれる要素があるのも事実です。そのため、トレンド性や体験価値を重視する人には、必ずしも最適とは限りません。
価格と品質のバランスを重視し、実用性を最優先に考えるのであれば、ダンカンは十分に検討する価値のあるブランドです。
生地の選択肢や価格帯の幅は実際に見てこそ判断できる部分も多いため、気になる場合は一度店舗でラインナップを確認してみると、自分に合うかどうかが見えてくるはずです。
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