オーダースーツおすすめ完全網羅 比較ランキング50店 > コラム > スーツの素材の化学繊維と天然繊維の種類を詳しく紹介
スーツに使われる素材にはさまざまな種類があります。
しかし、普段からスーツを着ている方のなかで、素材の違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、スーツの素材と生地の織り方の種類について紹介します。
素材ごとの特徴を知り、スーツを選びたいとお考えの方はぜひ本記事を参考にしてください。
目次
スーツの素材にはさまざまな種類が存在しますが、大きく化学繊維と天然繊維の2種類に分けられます。
ここでは、それぞれの繊維をさらに詳しく紹介します。
まずは、代表的な化学繊維の素材を3つ紹介します。
ナイロンは伸縮性や耐久性、軽さが特徴的でストッキングの素材としても使われています。
速乾性があり、しわになりにくいため、手入れが簡単な点が魅力的です。
しかし、吸水性の低さや静電気が起こりやすい点、長時間日光に当たると変色・変形してしまう弱点があります。
ウールと混紡されることが多い繊維のひとつです。
レーヨンとは、絹の質感をめざして作られた化学繊維です。
そのため、肌触りのよさや光沢感、通気性に優れておりスーツの裏地にもよく使用されます。
しかし、レーヨンは水に弱く濡れると強度が低下して、縮みやすくしわになりやすいというデメリットも存在します。
表地としてレーヨンを使う場合にはウールと混紡されることが多いです。
ポリエステルは石油を原料とした、非常に認知度の高い素材です。
丈夫・弾力性がある・乾きやすい・軽い・しわになりにくい、と優れた特徴を持ちます。
その反面、吸湿性が悪く、静電気を発生させやすいというデメリットもあります。
天然繊維のウールと混紡した生地は、ウール100%と比べてシャープな印象を与えられるため、混紡された生地を好む人も多いのではないでしょうか。
つづいて、代表的な天然繊維の素材を6つ紹介します。
ウールは羊毛を指し、スーツの生地のなかで最も代表的な素材です。
保温性や吸湿性、伸縮性に優れているため、着心地の良さが特徴的です。
耐久性も高く、しわになりにくいためスーツに適した素材といえるでしょう。
ただし、虫がつきやすい点と濡れると縮みやすい点がデメリットになります。
1年を通していつでも着られる素材なため、スーツ選びでお悩みの方はウールの物から選んでみてはいかがでしょうか。
カシミアとはカシミアヤギから採取できる獣毛素材のひとつです。
冬は暖かく夏は涼しい特徴を持ち、保湿性も優れているため独特のツヤと光沢が演出できます。
伸縮性と弾力性にも優れており、肌触りがよく型崩れしにくい点も魅力的です。
ただし、ウールと比べて耐久性が劣るため取扱いには注意が必要です。
雑な扱いをするとスーツの傷みが早まってしまうため注意しましょう。
コットンはビジネスからカジュアルまで対応できる素材です。
丈夫で熱と吸湿性にも優れており、カラーバリエーションが豊富なためさまざまな場面で着用できます。
ほかの素材のスーツよりも比較的安価なものが多く、おしゃれを楽しみたい人や高額な予算を用意できない人におすすめです。
ただし、しわがつきやすく、水で洗うと縮みや色落ちしてしまう可能性もあります。
ウールと比べてカジュアルな印象を与えやすいため、式典やパーティなどの場での着用には注意しましょう。
シルクとは蚕の繭を使った天然繊維で、一般的には絹や生糸と呼ばれています。
上品な光沢があり高級感が演出できるため、ウェディングドレスの生地に用いられることも多いです。
ほかにも、滑らかな触り心地や吸湿性、保温性に優れており静電気が発生しにくいというメリットを持ちます。
反対に、耐久性が低く、熱や摩擦で生地が傷む可能性が高いため丁寧な扱いをする必要があります。
水に濡れると縮んでしまう点にも注意しましょう。
リネンは麻から作られた天然素材で、優れた吸水力と発散性を持ちます。
日差しを防ぎ、肌触りも優しいため夏の定番ともいえる素材でしょう。
さらに、熱伝導性が高く肌にふれたときには冷たく感じることがあります。
ただし、しわになりやすく、ストレッチ性が乏しいという弱点があります。
この点から着用を敬遠する人もいますが、ウールと組み合わせて生地を作ることでしわを目立たなくすることが可能です。
夏用のスーツを探している方は、リネンを検討してみてはいかがでしょうか。
モヘアとはアンゴラヤギから採取した毛を紡いだ繊維です。
現在では希少素材とされ、価格の高騰が目立ちます。
モヘアは非常に耐久性が高く、さらに、光を反射しやすいため光沢が強くなります。
また、放熱性と放湿性にも優れているため、リネンと同様に夏用の素材として使われることが多いです。
しかし、繊維が硬すぎるため、折り目部分が割れてしまうことが珍しくありません。
実際に生地を作る際は、ウールと混紡してバランスを保っています。
ここでは、スーツに使われる高い素材と安い素材の違いを紹介します。
一般的には、天然繊維は値段が高く、化学繊維は値段が安くなります。
そのため、できあがった生地に天然繊維の割合が多いほど、生地の値段が高くなりやすいです。
たとえば、ウール100%の生地とウール50%ポリエステル50%を比較するとウール100%の生地の値段が高くなります。
しかし、前述のとおり化学繊維には天然繊維にはない特徴を持つものも多いため、一概に「生地の値段が高いから品質がよい」「生地の値段が安いから品質が悪い」とはいえません。
自分がスーツを着る場面を想定して、どのような特徴を持つスーツが望ましいかを考えるとよいでしょう。
スーツの高い素材にはどんなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
原糸が細かいため、きめが細かくなり非常に立体感のある外観が特徴的です。
加えて通気性の良さも魅力の一つです。
暑い時期、外回りなどで汗をかく機会の多い方にとっては、涼しさを感じられるスーツは大きな魅力といえるでしょう。
一方、デメリットの1つとして耐久性が低いことが挙げられます。
生地が薄く通気性に優れた一方で、くたびれやすいという点が弱点です。
このような弱点を解消するため、あえてポリエステルを10%程度混紡しているスーツもあります。
通気性のよさを維持しつつ強度を増した生地ができあがるため、機能性にも優れた
1着だといえます。
ここでは、スーツに使われる安い素材のメリットとデメリットを紹介します。
安い素材は価格の安さが最大の魅力ですが、前述のとおり高級なものよりも耐久性が優れている点は大きなメリットとなります。
また、ウールとポリエステルの比率が50%混紡のモデルも存在します。
このように高い素材と混紡することで異なる特徴をもった生地を作れるため、安いから品質が悪いとはいえないでしょう。
高級スーツよりも素材の原糸が粗い分、通気性で劣るために熱がこもりやすいというデメリットもあります。
しかし、冬の寒い時期や、冷房が効いているオフィスでの作業が中心となる場合、必ずしも熱がこもることがデメリットとはならないケースもあるでしょう。
スーツの生地はさまざまな素材から作られていますが、さらに生地の織り方によって特徴に差がでます。
ここでは代表的な2種類の織り方である、平織と綾織について解説します。
平織とは、縦の糸と横の糸が1本ずつ浮き沈みを繰り返す織り方です。
糸と糸の間に隙間を持たせられるため、通気性が優れており夏物に使われることが多い織り方になります。
ただし、生地につやが出にくくなるため、注意しましょう。
平織の生地には、トロピカルやフレスコと呼ばれる種類があります。
綾織とは、縦の糸が横の糸の2本ずつ浮き沈みを繰り返す織り方です。
密度が高い織り方になるため、冬物に使われることが多いです。
耐久性や保温性に優れており、縦の糸が表面に浮き出ることで、つやが出やすい点が特徴になります。
綾織の生地には、ギャバやサージ、フラノと呼ばれる種類があります。
いかがでしたでしょうか。
今回は、スーツの素材と生地の織り方の種類を詳しく紹介しました。
スーツの素材は大きく化学繊維と天然繊維に分けられ、さらに細かな種類へと分けられます。
それぞれ異なる特徴をもつため、自分がどんなスーツを着たいのかを考えてから選ぶと良いでしょう。
また、繊維だけではなく生地の織り方にも特徴があるため、いろいろな観点からスーツを選んでみることをおすすめします。