オーダースーツおすすめ完全網羅 比較ランキング50店 > コラム > 昼の結婚式にタキシードは禁止?正しいマナーを知ろう
日本の結婚式では新郎がタキシードを着ることが多くあります。
しかし、実は昼と夜とで着るべき礼服が変わることをご存じでしょうか?
今回は昼の結婚式にタキシードを着てもよいのかどうかと、タキシードの特徴について詳しく紹介します。
タキシードの正しい着用マナーや知識を身につけて、結婚式に臨みましょう。
目次
タキシードとは男性用の礼服で、夜間のフォーマルシーンにおける正礼装のひとつです。
本来は、最も格式が高い礼服のひとつに「燕尾服」があり、燕尾服を簡略化したものがタキシードと呼ばれています。
そのため、タキシードは燕尾服に次いだ準礼服となりますが、現代ではタキシードの認知が進み、ほとんど正礼装と同様の扱いがされてきています。
タキシードは一般的には結婚式や披露宴に主賓として出席するとき、友人代表のスピーチを任されたときなどに着用することが多いです。
ただし、マナーを十分に押さえていれば、一般のゲストも着用して問題ありません。
また、本来は夜間の礼服に当たるため昼に開催される結婚式で着ることはマナー違反となります。
しかし、日本では時間帯によって服装を変える文化がなく、昼でもタキシードを着用することが多いです。
そのため、日本の結婚式では昼でもタキシードを着ても問題ないでしょう。
結婚式や披露宴などで着用する礼服には「正礼装」「準礼装」「略礼装」が存在し、さらに、時間帯や場所、シーンによって分けられます。
式典やパーティーでは、正しいマナーやルールにのっとった服を身に着けることが重要です。
ここでは、昼用と夜用の礼服をそれぞれ紹介します。
昼の正礼装はモーニングコートと呼ばれる礼服になります。
前裾から後ろ裾にかけて曲線的にカットされているコートを合わせるスタイルです。
準礼装はディレクターズスーツです。
すこし丈が長い上着とコールパンツを組み合わせたスタイルで、新郎新婦の兄弟や仲人などの両親ではない特別な立場の人が身に着けることが多いです。
夜の正礼装は燕尾服です。
後ろ裾が長く、その形がつばめに似ていることから燕尾服と呼ばれています。
準礼装がタキシードになります。
日本では時間帯にかかわらず、昼の結婚式でも着用されるイメージが強いタキシードですが、本来は夜の準礼装として定められています。
タキシードはシルエットが似ているため、スーツと混合して考えられてしまうことがあります。
しかし、タキシードとスーツには明確な違いが存在します。
スーツはあくまでも略礼装に分類されているため、タキシードとは生地や着用のルールも異なります。
タキシードはフォーマルな場で着用し、スーツはインフォーマルな場で着用しましょう。
ちなみに、無地のブラックスーツであれば略式の礼装としてフォーマルな場での着用が認められることがあります。
世代の近い上司や部下、友人などの結婚式にゲストとして出席する場合には、略礼装としてスーツの着用が認められています。
ただし、ドレスコードが定められている場合には略礼装の着用が認められないこともあり得るため、ドレスコードを確認の上、服装を決めるようにしましょう。
ドレスコードがあるような式典に招待された場合は、主役を引き立てるコーディネートをすることが大切です。
友人の結婚式に呼ばれた場合、おめでたい席であるがゆえに華やかに着飾りたくなる方もいるでしょう。
しかし、あくまでも引き立て役であることを理解し、主役よりも目立つような派手すぎるデザインのコーディネートは控えましょう。
また、くたびれたスーツやしわのついたワイシャツ、汚れた靴など清潔感のない服装もふさわしくありません。
事前にクリーニングにだすかスーツを新調し、身だしなみを整えて結婚式に臨みましょう。
ここでは、タキシードが持つ特徴を紹介します。
タキシードのジャケットには、2種類の衿が存在します。
下衿の先端がとがったピークトラベル(剣衿)か、一枚衿のショールカラーです。
一般的なスーツの衿は、ノッチと呼ばれる形ですが見た目に大きな違いがあります。
また、タキシードの衿は拝絹とよばれ、もともとは素材にシルクを使用していました。
ただし、現在は耐用性などを考慮してシルクタッチのポリエステルのサテン地が使われることが増えています。
また、タキシードの裾にはベンツがありません。
スーツにはセンターベントやサイドベンツが入っていますが、これらは馬に乗りやすくするためや剣の抜き差しをするためなどの目的がありました。
しかし、昔からタキシードは馬には乗らず、戦いをすることもないためスリットをつけない設計となっています。
タキシードはネクタイをせず、蝶ネクタイを着用します。
蝶ネクタイは別名ボウタイと呼ばれ、タキシードや燕尾服に対応するネクタイです。
結婚式では、新郎もゲストもタキシードを着用するならば蝶ネクタイを締めるようにしましょう。
結婚式やパーティーに招待されたときに着用できるタキシードを手配する方法は3つあります。
それぞれに優れた点と劣る点があるため、自分に合った方法を選びましょう。
また、どの方法でタキシードを手配しても、基本に忠実に着こなすことが最も重要です。
エレガントに着こなすためには、基本を何よりも大事に考えて着用しましょう。
1つ目の方法はレンタルです。
ほとんどの場合、式場には提携先のショップがあります。
提携先のショップにてレンタルをすると、式場への持ち込み料がかからないため費用の節約が可能です。
また、提携先であれば配送先を間違えるなどのミスもなく、安心して依頼できるでしょう。
しかし、レンタルの場合は自分の体型にぴったりとフィットするタキシードがあるとは限りません。
さらに、裾上げのようなお直しができない場合もあるため、注意しましょう。
ちなみに、式場の提携先ではないショップでレンタルした場合は、持ち込み料がかかります。
あくまでも提携先のショップの場合のみ、持ち込み料はかからないと覚えましょう。
2つ目の方法は購入です。
タキシードはブライダルショップやネットショップなどで購入できます。
レンタルではできないような小物との組み合わせや裾直しなどができるため、こだわりのタキシードが着られるでしょう。
また、結婚式と披露宴、お食事会などが別の日に行われる場合に、同じタキシードを着て参加したいと考える方も多いのではないでしょうか。
レンタルの場合はその都度レンタルする必要がありますが、一度購入してしまえば追加でかかる費用はありません。
そのため、2回以上タキシードを着ることが明確な人は、購入したほうが費用を安く抑えられる可能性があります。
友人の結婚式でスピーチを任せられた人や仲人になる人は、略礼装ではなくタキシードを着用したほうが良い場面があるかもしれません。
先の予定を確認して選ぶと良いでしょう。
ただし、外部からの持ち込みは結婚式場への持ち込み料がかかるため、注意しましょう。
3つ目の方法はオーダーメイドです。
既製品を購入するよりもこだわってタキシードを着用したい場合には、オーダースーツを検討してみましょう。
オーダーであれば手足の長さや肩幅など、細かな部分まですべて自分の体型に合わせられるため、既製品やレンタルよりも見栄えと着心地が良くなります。
また、世界にひとつだけのタキシードになるため、だれかと被ることもなく特別感が強まるでしょう。
オーダーの場合、費用は高くなりますが、繰り返しタキシードを着る場面が想定される方にはおすすめです。
日本において最もタキシードが着用されるシーンといえば結婚式です。しかし、新郎や父親、参列者など立場によってタキシードを着こなすポイントは異なります。
ここからは、結婚式におけるタキシードで、「新郎」「父親」「ゲスト」それぞれの着こなしポイントについて解説します。
結婚式は永遠の愛を誓い夫婦となることを決意する儀式です。そのため、新郎が着用する衣装はフォーマルな場面に相応しいタキシードが適しています。定番である黒いタキシードであれば、格式高い会場やクラシカルな雰囲気にもマッチしやすいでしょう。
また、新郎がタキシードを選ぶ際にポイントとなるのが、新婦のドレスとのバランスです。新婦の衣装と格式に差がついてしまうと、アンバランスな印象を与えてしまいます。新婦のドレスがクラシカルなタイプであれば、新郎も王道でシンプルなタキシードを選ぶことが重要です。逆に、新婦がカジュアルなドレスを着用しているのであれば、タキシードも少し遊び心があるデザインを選んでみてください。
結婚式ではモーニングのイメージが強い父親の衣装ですが、タキシードを着ても問題はありません。新郎新婦の父親は、主催者側になる重要な立場です。お客様を迎える「ホスト」として、お客様に失礼にならないようにきちんとした服装を心がけましょう。
ただし、主役である新郎より格の高い衣装を着るのは避けたほうがいいとされています。
新郎よりもやや格下、もしくは同等のものを着用し、アクセサリーや小物は新郎より控えめにするなど、新郎を立てるように意識しましょう。
結婚式では、主役である新郎よりゲストが格式の高い衣装を着用すべきではありません。ゲストがタキシードを着てもかまいませんが、一般的にはブラックスーツやスリーピーススーツなどで出席するゲストが多いため、目立つ可能性があります。
なお、会場がカジュアルな雰囲気であったり、招待状に「平服」の指定があった場合にはタキシードの着用は控えましょう。
タキシードの基本は白と黒ですが、実はその他にもカラー展開があります。TPOや好みに合わせて選んでみましょう。
純白のウェディングドレスを身にまとった花嫁をエスコートするなら、王道カラーである白がおすすめです。 白のタキシードはレフ板いらずなほど顔のくすみを払拭してくれるため、写真撮影でも若々しい印象を与えることができます。
また、ネクタイやベストまで白で統一したオールホワイトコーデに憧れる方も多いのではないでしょうか。しかし、オールホワイトはぼやっと見えてしまうこともあるため、アクセントが重要になってきます。そこでポイントになるのが小物による差し色です。ネクタイやベスト、胸に挿すポケットチーフなどに黒を選べば、コーデが引き締まります。
身に付けるだけで、高級感のある印象になる黒のタキシード。クラシックな印象のブラックタキシードは、花嫁のドレスの白を際立てます。黒のタキシードは、スタイリッシュかつスマートに見せてくれるため、スタイルアップを目指したい方にもおすすめのカラーです。
「黒だと地味な印象になりそう」と心配な方は、ジャケットとパンツ以外の部分で少し華やかさを出しましょう。シルバーやグレーのベストやネクタイを合わせて遊び心をプラスするのもおすすめです。
フォーマル感はありつつも、黒ほどかしこまり過ぎず人気を高めているのが、ネイビーのタキシード。ビジネススーツの定番カラーでもあることから、親しみやすく着こなしやすいカラーです。
ひとことでネイビーと言っても、その色合いは幅広く揃っています。知的で落ち着いた雰囲気にしたいなら濃いめの紺、海辺のリゾートウェディングや夏の結婚式なら鮮やかなブルーなど、シチュエーションや好みに合わせて選びましょう。
よりフォーマル感を演出したいなら、全身ネイビーで統一したり、黒のネクタイやベストをチョイスするのがおすすめです。
グレーは優しい印象が漂い、穏やかなムードを出したい方に最適なカラーです。ゲストとの距離が近いアットホームな結婚式や、カジュアルなガーデンパーティーなどにマッチします。
グレーにはさまざまな色味があるのも特徴です。ブルーに近いグレーなら爽やかな印象に仕上がります。光沢のあるシルバー系グレーは存在感バツグンで、花嫁がボリュームのあるドレスを着る場合も、隣に並んで見劣りしない華やかさがあります。
温かみのある印象のベージュは、飾り過ぎないナチュラル感や温かみを出すことができます。落ち着きのある暖色なので、秋冬シーズンの結婚式にぴったりです。光沢のある生地を選べば、落ち着いた中にも華やかさを演出できます。
また、近年花嫁のドレスで人気のくすみカラーや淡い色味のカラードレスとの相性が抜群です。
ここから、結婚式におけるタキシード着用の注意点をご紹介します。
新郎が着ている衣装としての印象が強いタキシードですが、一般のゲストが着ていても問題はありません。しかし、白のタキシードは新郎だけが着用するものという認識があるため、ゲストが着用するのはタブーとされています。
ゲストの注意点として、新郎以上に目立ってはいけないという絶対のルールがある以上、白以外にも派手な色は避けるようにしましょう。
参列者はブラックやネイビー、グレーのシックなカラーのスーツを着用して、主役を引き立たせるようにする意識が大切です。
タキシードは、自分の体型に合ったサイズやシルエットを選びましょう。体型に合わないタキシードを着用すると、不自然な印象を与えてしまうことがあります。
なお、背が低い方は着られている感が出ないよう、長すぎないジャケットのタキシードを選ぶと良いでしょう。すっきり着こなせるシングルのジャケットもおすすめです。また、蝶ネクタイのカラーを変えたり、襟にデザインがあるものを選んだりすると、視線を上に集めるのでスタイルアップが期待できます。
一方、背が高い方はロング丈のジャケットもスマートに着こなせます。高身長であれば、どのようなタイプのタキシードも比較的似合うので、ぜひデザインにこだわってみてください。
最近は、結婚式のタキシードにグリーンやワインレッドなどの色物や、チェックやストライプといった柄物を着用している方をよく目にします。さらに、デニムやブーツとコーディネートした自由な雰囲気の写真もSNS上で見られるようになりました。
近年、結婚式は親族や友人だけで行うスタイルが増えてきています。会社関係者や親の知人などは呼ばずに、気負わない雰囲気の挙式が増えたことによって、タキシードもカジュアル化しつつあります。
カジュアル仕様のタキシードを目にする機会が増えたため、タキシードは自由に着こなしてOKと思われる方もいるかもしれません。しかし、カジュアルなタキシードはシーンによってはNGのため、TPOをしっかり見極めることが重要です。
いかがでしたでしょうか。
今回は、昼の結婚式でタキシードを着てもよいのかどうかとタキシードとスーツの違い、礼服の種類について解説しました。
本来タキシードは夜間の礼服として定められています。
ただし、今の日本では昼の結婚式やパーティーでタキシードを着用しても問題ありません。
着用するうえでのマナーやルールはしっかりと守るようにしましょう。
ゲストとして結婚式に呼ばれた場合は立場に応じて着用する服を変えることが大切です。
友人の結婚式のゲストであればダークスーツでも問題ありませんが、仲人や友人代表のスピーチを担当する場合や、親族として出席する場合には略礼装以上の格式の服装が望ましいです。