40代の「品格」を磨くオーダースーツ完全ガイド！おすすめの選び方と人気店15選

40代は、多くのビジネスパーソンが管理職や経営層として組織の中核を担う、まさにキャリアの要となる時期です。

この年代に求められるのは、結果を出す力だけでなく、部下や取引先から信頼されるリーダーシップ。その信頼と風格を、言葉を交わさずに伝えてくれるのが、身にまとうスーツの品格です。

20代・30代の頃とは異なり、40代にとってのスーツは単なる仕事着ではありません。ビジネスにおける信頼と印象を左右する、いわば自己投資のひとつです。既製品のわずかな肩のズレや胴回りのゆとりが、せっかくのプロの風格を損なうこともあります。

本記事では、キャリアの集大成を迎える40代が最高のパフォーマンスを発揮するためのオーダースーツの選び方を徹底解説します。

失敗しないための予算設定、風格を生む生地選び、知性を感じさせるディテール設計などのポイントを押さえつつ、価格帯別に厳選したおすすめのオーダースーツ店15選を紹介します。

40代のオーダースーツ選び：種類と予算の最適解

第一印象を左右するスーツだからこそ、品質・価格・仕立てのバランスを見極め、自分の立場や目的に合った一着を選ぶことが重要です。

40代が選ぶべきオーダーのタイプ

40代のオーダースーツ選びでは、フィッティングの精度と体型補正の自由度が高いタイプを選ぶことが重要です。

加齢による体型の変化にも対応できるオーダー方法を選ぶことで、長く着られる一着に仕上がります。

40代のオーダースーツの予算相場

40代におすすめのオーダースーツの予算は、7万円〜15万円のミドル〜ハイクラス帯が目安です。

この価格帯では、ロロ・ピアーナやゼニアといった高級インポート生地も選べるようになり、仕立ての精度や見た目の「貫禄」も大きく向上します。

推奨予算帯（7万円〜15万円）のメリット

• 生地の選択肢が広がる：ロロ・ピアーナ、ゼニアなどの上質素材が選べる。
  
  
• 仕立ての精度が高い：芯地・縫製・補正など、見えない部分の完成度が上がり、自然な風格が出る。

賢い予算配分の戦略

• 勝負服への投資（15万円〜）
  重要な商談や役員会議など、ここぞという場面で着用。最高の権威性と信頼感を演出する。
  
  
• 日常用スーツへの投資（7万円〜10万円）
  耐久性に優れた英国生地などを選び、長期間着られる実用的な1着として活用する。

納期とフィッターの重要性

良いオーダースーツは、時間と手間をかけて仕立てられるものです。40代が重視すべきは、納期の速さよりも、採寸・仮縫い・補正の丁寧さです。

また、経験豊富なフィッター（採寸担当者）に、自身の役職・着用シーン・体型の特徴を細かく伝えることで、理想のフィット感が得られます。これが、失敗しないオーダーの最大のポイントです。

40代の風格を作る「生地」選びの王道と新定番

スーツの第一印象を決定づけるのは、生地の質感です。

40代が目指すべきは、ハリ・コシによる重厚感と、上質な光沢による知性のバランス。
そのどちらも備えた生地を選ぶことで、年齢相応の風格と信頼感を自然に漂わせることができます。

40代が選ぶべき理想的な「生地」

40代がスーツの生地を選ぶ際には、薄すぎず、しなやかさの中に適度な打ち込みの強さ（ハリ・コシ）を感じられるものが理想です。

この観点から、クラシックな英国生地と艶やかなイタリア生地のどちらを選ぶかが、着こなしの印象を大きく左右します。

英国生地の「耐久性」と「風格」

ドーメル（DORMEUIL）やハリソンズ・オブ・エジンバラ（Harrisons of Edinburgh）などの英国生地は、高密度に織り上げられており、シワになりにくく、構築的なシルエットを保ちやすいのが特徴です。

長く着ても型崩れしにくく、着る人に揺るぎない風格を与えるため、40代が仕事やフォーマルシーンで信頼感を演出したいときに適しています。

イタリア生地の「艶」と「高級感」

一方で、エルメネジルド・ゼニア（Ermenegildo Zegna）やロロ・ピアーナ（Loro Piana）などのイタリア生地は、繊細な原毛が生み出す上品な光沢と柔らかな肌触りが魅力です。

価格帯はおよそ7万〜15万円程度で、着るだけで高級感や知性を感じさせる一着に仕上がります。ビジネスや重要な会合で、洗練された印象を演出したい40代におすすめです。

失敗しない「色柄」の選び方

スーツの印象は、生地の質感だけでなく色柄でも大きく変わります。TPOや役職にふさわしい、落ち着いたトーンを選ぶことが40代の基本です。

王道カラー

• 濃紺（ディープネイビー）：最も信頼感と誠実さを伝える色。
  
  
• チャコールグレー：落ち着きと権威を感じさせる色。
  
  

柄の選択

• ピンストライプ：細く控えめな線が、品格を保ちながらシャープさを演出。
  
  
• グレンチェック：クラシックで知的な印象。柄は遠目に無地に見える程度が理想。
  
  

避けたい柄・素材

派手すぎる大柄チェックや、光沢が強くギラつく素材は品位を損なうため避けましょう。

40代ならではの生地知識：「Super表示」と「目付」を理解する

生地選びでは、見た目だけでなく、スペックの理解も欠かせません。

Super表示（糸の細さ）

Super100’s〜120’s程度の素材は、しなやかさ（高級感）と耐久性（実用性）のバランスが取れており、ビジネスユースに最適です。
一方、Super140’s以上の極細糸は非常にデリケートで、日常使いには不向きです。

目付（生地の重さ）

• 通年用（280g/m〜320g/m）：程よい重厚感でシルエットが安定。
  
  
• 夏用（220g/m前後）：通気性に優れたサマーウールやモヘア混が快適。
  
  

素材ブレンドで風格を高める

カシミヤやモヘアをブレンドすることで、光沢やハリ、ドレープ（生地の落ち感）が加わり、より深みのある風格を演出できます。

知性を感じさせる「デザイン」と「着こなしの流儀」

40代のオーダースーツは、流行に流されるのではなく、クラシックを基調とした普遍的で品格あるスタイルを目指すことが大切です。

ここでは、40代が選ぶべきクラシックなシルエット、ディテール、スラックス、着こなしマナーを解説します。

40代にふさわしいクラシックなシルエット

40代のスーツは、体型や肩幅に合わせた立体的なシルエットが威厳と落ち着きを生み、第一印象で信頼感を伝えることができます。

構築的な肩周り

ブリティッシュスタイルのように、肩に適度なパッドを入れて胸元に立体感を持たせる仕立て（例：コンケーブドショルダー）は、堂々とした印象を与えます。

着丈と袖丈

• 着丈：お尻が隠れる程度、もしくはやや短め（股下の半分前後）がクラシックで落ち着いたバランス。
  
  
• 袖丈：腕を下ろした際、シャツの袖口が1〜1.5cm覗くように調整すると、上品さが際立ちます。
  
  

年齢に合ったモデル選び

仕立ての良いモデルを選ぶことで、40代の風格を自然に引き出すことができます。肩周りや胸元の立体感、全体のバランスが整ったスーツを選ぶのがポイントです。

信頼感を高めるディテールとオプション

スーツの細部にこだわることで、着る人の品格や信頼感を格上げできます。40代はディテールの質が、全体の印象に大きく影響します。

ラペル

8.5〜9.5cmの幅広ノッチドラペルは、威厳と落ち着きを両立させます。胸元を立体的に見せ、全体の印象を引き締めます。

ボタン

本水牛（ホーン）や本ナットなどの天然素材は、深みのある色と光沢を持ち、スーツ全体の格を高めます。

裏地

遊び心は控えめにし、表地と同系色のシックなキュプラ素材や落ち着いたペイズリー柄を選ぶと、内側まで品格が保てます。

本切羽

袖の本切羽は必須オプション。仕立ての良さを示すディテールとして、40代のスーツには欠かせません。

40代ならではのスラックスの流儀

スラックスは、ゆとりとテーパードを両立させることで、快適性と風格を同時に演出できます。

ゆとりとテーパードで風格を演出

近年復活しているツータック（2プリーツ）は、腰回りにゆとりを持たせつつ、裾に向かってテーパードを効かせることで、クラシックで洗練された印象に仕上がります。

裾の仕上げ

• ダブル仕上げ（幅4.0〜4.5cm）：裾に重みが加わり、シルエットを安定させます。
  
  
• クッション調整：裾が靴の甲にわずかに乗る「ハーフクッション」、もしくは乗せない「ノークッション」が最も洗練された印象です。

着こなしマナーで格を上げる

オーダースーツは仕立てだけでなく、着こなし方や小物の選び方でも品格が大きく変わります。細部にこだわることで、40代の知性と威厳をより印象付けることができます。

Vゾーンの完成度

シャツの襟型（ワイドカラーやセミワイドカラー）とネクタイの結び目のバランスで、スーツの立体感が引き立ちます。
濃紺スーツには白やサックスブルーのシャツ、ワインレッドや濃いグリーンなどの濃い色ネクタイが品格を高めます。

靴の選び方

オーダースーツには、上質な本革のストレートチップやプレーントゥが基本。
手入れの行き届いた靴は、スーツの完成度を格段に高めます。

【価格帯別】40代におすすめのオーダースーツ人気店15選

ここからは、40代におすすめのオーダースーツ人気店15選を、価格帯別に詳しく解説いたします。各店の特徴や強みを理解し、ご自身のニーズに最適な一着を見つけてください。

【ミドルクラス・5万円～10万円】実用性と品質のバランス重視

この価格帯は、イージーオーダーでインポート生地が選べる店が中心となります。40代が日常使いのスーツとして選ぶには、品質とコストのバランスが最適です。

GINZA Global Style

価格目安：41,800円～（平均7万円～）／イージーオーダー
型や生地の種類が非常に豊富で、イタリアクラシコなどトレンドを意識したスタイルもオーダー可能です。ビジネスでの印象をしっかり作りたい40代に向いており、体型補正も含めて自由度が高く、自分らしいスタイルを追求できます。

azabu tailor（麻布テーラー）

価格目安：44,000円～（平均7万円～）／イージーオーダー
納期は約1.5〜2ヶ月とやや長めですが、フィッターと相談しながらこだわりの一着を作れる点が魅力です。体型補正や着心地の微調整にこだわりたい40代に最適で、長く愛用できる日常スーツを手に入れられます。

HANABISHI

価格目安：49,500円～／イージーオーダー
完全国内縫製にこだわり、安心感のある仕立てを提供。長く着られる日常用スーツを求める40代におすすめです。品質を重視しつつ、価格帯も比較的手頃で、初めてのオーダーにも適しています。

DIFFERENCE

価格目安：41,800円～／パターン/イージー
リミテッドウールなど上質さを感じられる生地を使用したモデルが豊富で、大人の落ち着いた印象を演出できます。信頼感を高めたいビジネスシーンでの着用にも向き、程よい個性を出すことも可能です。

FABRIC TOKYO

価格目安：45,000円～／イージーオーダー
シンプルで好印象なデザインが中心。オンライン連携で再注文が手軽にできるため、日常使いの便利さと使い勝手を重視する40代に最適です。

 【ハイクラス・10万円～20万円】風格と極上の着心地を求める方

この価格帯では、ロロ・ピアーナやドーメルなどの高級生地を使い、手作業や細かい補正を組み込んだ仕立てが可能です。40代の勝負服や重要な商談用として最適です。

UNITED ARROWS PERSONAL ORDER

価格目安：69,300円～（平均10万円超）／イージーオーダー
セレクトショップならではの洗練されたスタイルが豊富で、威厳を演出できるモデルも多く揃います。都会的で知的な印象を求める40代におすすめで、細部のディテールまでこだわることができます。

銀座山形屋

価格目安：48,400円～（平均10万円～）／イージーオーダー
創業100年以上の老舗。重厚感のあるスーツを比較的手頃に作ることができ、管理職や経営層の方が自然に貫禄を出すのに適しています。信頼感を演出したいビジネスシーンに向いています。

azabu tailor（高級ライン）

価格目安：10万円～／イージーオーダー
ゼニアやロロピアーナなどの上級生地を選択可能で、手作業によるオプションを組み込むことで極上の着心地と高級感を実現できます。細部までこだわりたい40代に最適です。

RING JACKET（リングヂャケット）

価格目安：15万円～／イージー/フル
国内屈指のファクトリーブランド。柔らかく立体的な仕立てで長時間の着用でも疲れにくく、快適さと美しいシルエットを両立させたい40代におすすめです。

サルトリア・プロメッサ

価格目安：10万円～／イージーオーダー
イタリア仕立てを取り入れた本格オーダーで、ハンドメイド工程にこだわることでクラシックで洗練された仕上がりを提供します。特別な1着を求める方に向いています。

 【エグゼクティブ・20万円以上】最高の仕立てとステータスを追求

この価格帯は、真の風格と最高のステータスを求める40代向け。素材・仕立て・サービスのいずれもトップクラスです。

銀座英國屋

価格目安：20万円～／イージー/フル
伝統的な英国式スタイルを得意とし、重厚な風格と最高水準のサービスを提供。エグゼクティブ層に最適で、ステータス性を重視する方に向いています。

銀座山形屋（フルオーダー）

価格目安：25万円～／フルオーダー
熟練職人が専用型紙を作成し、寸分違わぬフィット感を実現。ステータス性を重視する管理職や経営層におすすめです。

有名百貨店（伊勢丹メンズ館など）

価格目安：20万円～／イージー/フル
最高級インポート生地を多数取り揃え、国内外の著名職人によるオーダーが可能。ワンランク上の存在感と着心地を求める方に最適です。

Brioni（ブリオーニ）

価格目安：50万円～／フルオーダー
世界的なエグゼクティブ御用達ブランド。究極のステータス感と着心地を求める40代に最適で、特別な場面での着用にふさわしいブランドです。

Belvest（ベルヴェスト）

価格目安：30万円～／イージー/フル
クラシコイタリア協会所属のファクトリー。軽やかさと品格を両立させた仕立てで、上質さをさりげなく演出できる点が魅力です。

接客で選ぶならK51

K51は、特に接客力と提案力に定評のあるオーダースーツ専門店で、東京・銀座に店舗を構えています。

主にイージーオーダーを中心に提供しており、価格帯は約7万円〜15万円のミドルクラスに位置づけられます。この価格帯は、品質と実用性を重視する40代のビジネスパーソンにとって最適な選択肢です。

【K51の強み：接客と仕立ての融合】

経験豊富なフィッターが、お客様の体型や役職、さらには着用シーンのTPOまで考慮した最適な提案を行います。

採寸から始まり、仮縫いや最終的な補正に至るまで、顧客一人ひとりに合わせた丁寧なサポートを徹底しています。

高品質な生地と精度の高いイージーオーダーの仕立てを、安心して任せられる接客力とともに体験できる、信頼度の高い一店です。

オーダースーツのメンテナンスと長寿化の秘訣

40代の高級オーダースーツは、適切に手入れすれば10年近く愛用できます。手入れ次第でスーツの品格を保ち、風合いを長持ちさせることが可能です。

ここでは、日々のケアからクリーニング、次の一着への投資まで、実践すべきポイントを解説します。

40代こそ実践すべき日々の手入れ

• 連日着用を避ける：ウール素材は湿気を吸収するため、最低でも中2日は休ませ、繊維を回復させましょう。
  
  
• 適切なハンガーとブラッシング：肩幅に合った厚手の木製ハンガーで立体感を維持し、着用後は馬毛ブラシでホコリや繊維の絡みを優しく取り除きます。

生地の寿命を延ばすクリーニング頻度

• ワンシーズンに一度で十分：過度なクリーニングは溶剤で生地を傷め、風合いを損なう原因になります。
  
  
• 部分洗いと保管：襟や袖口など汚れやすい部分は自宅で軽く叩き洗いし、衣替えの際には信頼できるクリーニング店で処理。
  
  
• クリーニング店への指示：オーダースーツの場合は必ず「立体仕上げ」「手仕上げ」を依頼し、芯地や型崩れを防ぎましょう。

次の一着に向けた投資戦略：着回しと買い足し

最初の濃紺無地スーツを仕立てたら、次は着回しを前提としたアイテムをオーダーします。グレーのフランネルパンツや明るめネイビーのホップサックジャケットなど、ジャケパンスタイルに転用できるアイテムを揃えることで、着こなしの幅が格段に広がります。

まとめ：40代のオーダースーツはキャリアの集大成

40代のオーダースーツは、単なる衣服ではなく、まさにキャリアの集大成を体現する存在です。

採寸によって体型に完全にフィットしたスーツは、見る人に妥協しないプロ意識を伝え、威厳や信頼感を自然に高めます。

また、上質な生地と仕立てに包まれることで自己肯定感が向上し、重要な局面でのビジネスパフォーマンスにも好影響を与えます。

本記事で解説した「生地」「デザイン」「フィッター」の選び方を実践し、40代としてのキャリアにふさわしい最高の一着を手に入れてください。

品格あるスーツと共に、キャリアを次のステージへと進めましょう。